2016.02.03

風邪をひいた日

2月に入った途端、風邪をひきました。粉雪が舞うなかを次回現場の下見でほっつき歩いたのが直接の原因のようです。山の中は雪が残り、ゴム長を通した足も冷たかったし…。雪でもやれる仕事でしたが、朝から少し体調がおかしかったのを無視して出たのがいけなかったようです。さらにいうと、「体調が悪い=無理しない」という当たり前の図式が一瞬も頭に浮かばなかった時点で、アウトです。自然に対して、不自然な態度だったのです。
ひさびさの病欠。朝、妻を仕事に送り出したあと、軽く食事し、市販のクスリを飲み、ベッドに戻りました。しかし、なかなか眠れず、居間で読書。篠原勝之さんの「骨風」(文藝春秋)を読みました。 ”鉄のゲージツ家” のクマさんです。17歳のとき、北海道の家を飛び出してからのことを綴った短編小説集で、フィクションなのですが、ほぼ本当のことなんでしょう。
僕が好きなエピソードに「マミヤフレックスC2」というカメラを買う話しがあります。絵を描いて生きる、と家を出てきて5年。しかし、生活のための労働に明け暮れ、絵を描くことへの夢もほぼ消えていたころ。新宿の中古カメラ屋のウインドウで出会ったそうです。画材や生活必需品以外で欲しいと思ったものはこれが初めてだったといいます。
窓から柔らかい穏やかな日が差し込んできました。
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写真は檜原村・湯久保地区の畑で収穫した素材で作ったジャム3種(手前右から時計回りにユズ、ナツハゼ、ルバーブ)。先日開かれた村の物産展「ほっこり市」で。
木田
 
 
 
 

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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