2018.10.28

多摩川はつづく

多摩川がどこへ繋がっているか知っていますか?

東京湾に注いでいるのだろうと誰もが”知っている”わけですが、
果たしてそれは本当なのか・・・
河口付近で突如消えたり、地面に染み込んでしまったり、Uターンしているかもしれない。

その真偽を確かめるべく、秋川〜多摩川〜東京湾?をボートで下ろう、というプロジェクトが立ち上がったのです。その名も『Akigawa-Tamagawa Journey』
この企画には副題もありまして、
『古の筏道を時間を超えて辿る旅』
かって林業が盛んだった頃に木材の運路であった秋川、多摩川を辿ってみようという試みでもあります

三日間に及ぶこの冒険は、ロマン感じるものらしく、
計画時には多くの男性スタッフがお酒の席で盛り上がっていたのですが、
決行一週間前に聞いたら参加者はたったの3名・・・
ライフジャケットもボートの空席もあるとのことで、急遽参加する運びとなりました

メンバーは
青木隊長
佐田副隊長
巣山林業の巣山副々隊長
そしてわたくし森お荷物隊長です。

9月半ばに決行された3日間のプロジェクトでしたが、
私はお仕事があったため、泣く泣く2日目の夜からの参加となりました。
なので、私の話はそこからです。(出発〜秋川についてのお話は、他の誰かからお話があることを期待)

2日目の夜の野営地点は、府中の稲城大橋付近の河原でした。
キャンプ場でも大自然でもない、街灯もあり、車の音もし、電車も通っており、散歩をしている人もいる。
そんなところで感じる開放感。火を囲んで、どこまでもゆるい時間。
サポーターお肉隊長の伏見くんだけは暗い中真剣に美味しいお肉を焼いてくれました。

翌朝。
朝食もそこそこに出発です。
目指すは多摩川河口。
(地図上では羽田空港のあたりですが、実際はどこに運ばれていくかはわかりません。)

朝の澄んだ川の空気は最高。
初めまして多摩川。
多摩川に入るのも、パドルを持つのも初めてでしたが、
水の流れに合わせて水面を漕ぐ感触、水の音がとても心地よいものですね。
秋川の激流を下るのとは違い、府中あたりになると水の流れはいたって穏やか。
むしろ風や干潮で流れがとまったり、逆流になることもあり、、そうなると漕げども漕げども一向に進んだ気がしない。
途中、堰がある場所は歩いて迂回したり、お昼のために上陸したり、泳いだり、おやつ係の佐田副隊長からクッキーを支給してもらったり。

多摩川から見る景色や空気はなんとも不思議で新鮮。
建物は、堰や水道橋、鉄道橋、学校、企業の倉庫、集合住宅、ビル群などなど

生き物は、
下流まで途絶えることのない多くの鳥(驚きでした!)
時々姿を見せる魚
多くの釣人
昼寝する人
楽器の練習をする人
不思議な自治区を形成している家々でお酒を片手に賭け事を楽しむ河原の住人
(写真がないのが残念ですが、非常に楽しそうで、、秋川上流でも真似したい。)
河口付近になるとジェットスキーをやる人も。
それら流れゆく風景を、映像を見ているような感覚で眺めていました。
柔らかくて温かいフィルターを一枚通して見ているような感じで、(高い気温と湿度のせい?)
川の流れも、時間の流れも、風景も、風景の音も、人の表情や声までもスローモーション。
(寝不足のせい・・・?記憶のなかではもはや何も流れていません・・・
ボートに寝そべっていつまでも「ぽけーっ」と眺めていたかったのでが、
私たちには多摩川河口までいくという重要なmission!があったため、結構必死になって漕いでおりました。
途中2回ほど寝不足による体調不良で完全にダウン。お荷物化していましたが・・・

それが原因か・・・結局河口の5km手前でまさかの時間切れとなり、
京急本線、東海道本線が通る、川崎駅と六郷土手駅(大田区)の間あたりに上陸。

そう、多摩川がどこにつながっているかは未知のまま・・・
多摩川のロマンはまだまだ終わりません。

降り立ったところは川岸が広々としたグランドになっており、
たくさんの野球少年、サッカー少年たちが真剣に練習に励んでいました。
強い風が吹きわたり、午後の光の中でスポーツに励むその姿がなんとも眩しく、これまた映画のワンシーンのようでした。

その後、伴走してくれたサポーター隊長の木田と、
同じくサポーターのホロ酔い隊長の木田奥さま、
自転車伴走してくれた声援隊長の青木奥さまと合流し、
羽田付近の銭湯に入り、ラーメンをすすり、餃子をつまんだのち、帰路に着いたのでした。

楽しかった三日間もあっという間。
夏の最後の思い出となりました。
願わくば、あのまま太平洋に漕ぎ出でて、ちゃぽんちゃぽんと漂流していたかった。
来年に備えて木でパドルを作りたいな〜と考えている今日この頃です。
追記:なお、この珍道中の様子は近くyoutubeで公開される予定なので、ぜひご覧ください。
ここではお伝えしきれなかった、川下りの様子が垣間見れます。(へんてこな青木号など・・・)

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