2019.10.16

木こりへの道

新人ブログを1年掲載し、ついに社員ブログへ移行となりました鳴島です。
70代でも現役で活躍されている方の多いこの業界ですからまだまだ新人ですね。
今回は東京チェンソーズに入社してから良く聞かれる質問について書きたいと思います。

「木こりって1年中、木を切ってるの?」高確率で聞かれます。
「何で木こりになったの?」こちらもかなりの確率で聞かれます。
「東京に木こりっていたの?」都心部にお住いの方に聞かれます。
「どうやったら木こりになれるの?」林業従事者の極端に少ない東京ならではの質問ですかね。

と言う事で、今回は「どうやったら木こりになれるの?」をテーマにしたいと思います。

簡単に言ったら、林業会社を探して電話して「働きたい」と言えば済んでしまいますが。興味はあるけど一歩踏み出せない。どんな仕事をやっているのだろうか。どんな会社を選べば良いだろうか。自分の体力で仕事が務まるのだろうか。年齢的に大丈夫なのか。生活できるくらいの収入があるのか。などなど思っている方はぜひご一読下さい。

私が就職先として真剣に林業を考えたのは38歳の秋でした。たまたま身近に林業をやっている友人が数人居たので、まずは話を聞きました。話を聞けば聞くほど大変な仕事ではあるが、とても興味深く、ますます林業に就職したいと思ったものです。

しかし、この時点で私には妻と二人の娘がおり、軽い気持ちで踏み込むには状況が許しません。もちろん生活もありますので収入面の問題もあります。思っていた仕事と違ったから辞めるなんて言えません。そこでインターネットで「林業 就職 未経験 生活」などのキーワードで検索をしました。見事にヒットしたのは全国森林組合連合会が開催している「林業就業相談会」でした。1日で林業の現状や仕事内容の説明、就職相談、山村での生活相談、実際に現場で働いている方の話など聞くことができました。

しかし、聞いているばかりでは、まだ踏み出すには足りません。そこで紹介されたのは全国で開催されている「林業就業支援講習」でした。「体験5日間コース」と「実習20日間コース」があり迷わず20日間コースを選択。残念ながら東京都での開催は終わっており、近場で探すと千葉県がありすぐに予約しました。この講習は厚生労働省委託事業として全国森林組合連合会が各都道府県にて実施しており、受講料は無料、宿泊費も1泊4,320円補助、チェンソー・刈払機・小型車両系建設機械(3t未満)の資格も無料で取得できるのです。

体験すればするほど、林業って面白い!木こりになりたい!との思いは強くなり、この仕事なら間違いないと思えるほどになりました。千葉県の講習では最終日に、県内の林業会社が数社来て簡単な事業説明や面接も実施され、話を聞いた1社からはぜひ働いて欲しいとの嬉しいお声がけを頂きました。が、ちょうどこのタイミングで東京チェンソーズが未経験者の募集を始めました。そして今に至るという感じです。

働き始めてからも「緑の雇用」という、講習や研修を通してキャリアアップを支援する制度があり、技術指導はもちろん、各種資格の取得や家賃補助などなど手厚い制度を受けながらも3人目の娘が生まれました。何とかなるものですね。

と言う事で、いきなり林業会社に就職するのも一つの手ではありますが、私のように段階を踏んでから就職という道もありなのではないでしょうか。長くなりましたが、このブログを読んで一人でも林業従事者が増えることを期待しております。

「林業就業相談会」「林業就業支援講習」については下記をご覧ください
林業就業支援ナビ
※東京都の林業就業支援講習では東京チェンソーズからも講師として参加しております。

「緑の雇用」については下記をご覧ください。
「緑の雇用」RINGYOU.NET

この日記を書いた人

鳴島 浩二

鳴島 浩二

1979年生まれ。東京都羽村市出身。東海大学工学部卒。元小笠原海洋センター所長。小笠原諸島やインドネシアで海洋生物(ウミガメ、クジラ)の調査研究をしていた海の男。海洋環境を保全するにはと考えた結果、第一次産業の要である林業に辿り着く。

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