2018.11.07

ヤマザクラ Cerasus jamasakura〜多摩川はまだつづく

植物学者・牧野富太郎博士の「大日本植物志」(1900年)の巻頭を飾ったヤマザクラの絵をデザインした「ほぼ日手帳 weeks ”ヤマザクラ”」が人気です。今月初めの再販売もあっという間に売り切れ、現在、再々販売を検討中だそうです。
ならば、というわけではないですが、描いてみました。ヤマザクラ。山ではよく見ますし、これまで何本も植えてきました。よく知っているヤマザクラ。余裕です!

と思いましたが、そらでは描けず。愛読する林将之先生の「葉で見わける樹木」(小学館)を大いに参考にいたしました(無印良品「なめらかシャープ芯 B/0.5mm」使用)。
赤みが綺麗な材は家具や器具としてこれまた人気。ふと気になって調べてみると、強さと耐久力からパドルにも使えるようです。パドル….そう、ボートを漕ぐあれです。
9月、僕たちは秋川から多摩川を経由して海を目指しました。かつて筏を組んで木材を運んだこのコースが、いまも本当に海までつながっているのか、それを確かめるために。前回の森ブログ「多摩川はつづく」をご参照ください。
メンバーは青木隊長(焚き火担当)以下、佐田副隊長(メシ担当)、巣山隊員(撮影兼医療担当、flom 巣山林業)、森隊員(自称お荷物)の4名。地上サポートに木田(撮影兼車両担当)、青木妻(声援)、伏見(お肉焼き)、吉田(初日応援)、マルコ(dog)、木田妻(車両)の布陣。

サポートとしてクルマで追いかけることの何がたいへんかというと、ボートがどこまで行けるか分からないという状況で、昼メシや野営に適した場所を先回りして見つけること。初日、土地鑑のあるあきる野ではうまくいきましたが、2日目の府中ではだいぶ怪しくなり、3日目の大田区周辺では、駐車場がないし、ボートとは一瞬しか連絡がつかないしでだいぶやきもきしました。
こんなことではいけない。「来年はボートを買おう。ボートに乗って追いかける」。多摩川の直後、映画「カメラを止めるな!」を観て確信しました。あの疾走感、走ってる感、パッション!
人を動かすのは「パトス」。アリストテレスの言葉ですが、まさにそう。この世を動かすのはパッション、パトス、情熱です。
もはやサポートではおそらくありません。カメラをもってただ追いかけたいだけです。
YouTobeに動画をアップしています。よろしかったらのぞいてみてください!
Akigawa Tamagawa Journey
続編はもちろん、ヤマザクラでパドルをつくる、というのもいつかお見せできるかもしれません。

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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