2022.03.08

第55回 何これ! くねくね〜 ケヤキ

間伐の際、伐ることになった大きく曲がったケヤキの木。現場から運ばれてきました…
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。

―すごい形ですね。何の木ですか?

ケヤキ。この曲がり方、やばくないですか 笑

―そうですね。どこの現場から来たんでしょう?

檜原です。
林業事業部の城定・鳴島から工房の関谷に「こんな曲がりがありますが、いりますか?」と連絡がきたんです。

―いいですね。それで運ばれて来たと…

そうそう。

―これは、幹なんですね?

そうですよ。

―枝かなと思ってました。

幹ですよ。すごい曲がってるんです。

―なんでこんなになったんでしょう?

何かが干渉したんでしょうね。

―というと…

木は光を求めて真っ直ぐ伸びるのが基本なんです。
でも、何かにぶつかるなど支障があった場合、そうも行かなくなるんですが、その場合、自らを曲げて光の方向に伸びるんです。

―なるほど…

あれ、ここ、巻かれてたあとがあります。蔓(つる)に巻かれてたようですね。蔓に締められたのも関係あるかもしれないです。

―たしかに。巻かれたあとがありますね。フジですか?

そうでしょうね…

―蔓のサイズは?

4.5cmから6cm。けっこう太いですね。

―ここから、枝が伸びたんでしょうね?

そうかもしれないですね。
そっちに伸びようとトライしたものの枯れちゃったんですね、2回も…

―何年生ですか?

若いですね。30年くらい。

―使い方、どうしましょう?

このまま装飾ですね。
いままでにない曲がり具合で、しかも長いです。このサイズ感で使えるところは限られるかもしれないですけど…

―ですね。こんなの見たことがないですから、形を活かせればいいですね。

―しわもすごいですね。

動物の皮膚みたい…

■素材データ
サイズ:長さ:5100mm、直径:140mm
状態:樹皮付き
樹種:ケヤキ
伐採時期:2022年2月
重量:20kg

(取材後記)
後日、現場での写真を見ました。枯れた倒木に乗られて抑えこまれようとしたところを、光を求めて上に伸びたんですね。健気です(木田)。

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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