2023.01.01

新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。

大晦日の夜、谷深い山間に木霊する除夜の鐘の音。檜原村は凜と張り詰めた空気の中、今年も無事に新しい年を迎えることができました。毎年変わらない年越しの風景です。普段どおりの生活がどれだけ大事なことなのか、新年を迎えるたびに心に刻まれます。

 

さて、そのような穏やかな村の暮らしの中で、弊社では毎年新しいことにチャレンジしております。

全社を上げて取り組んでまいりました「小さくて強い林業」ですが、おかげさまで毎年少しずつ進化しております。

「1本まるごと販売」もさまざまな企業様と連携させていただきながら、「根っこ」から「幹」「枝・葉」まで、順調に実績を増やしてまいりました。その結果、これまで市場に流通していなかった1本まるごと素材の活用方法が多様化しました。

まだまだ課題は多いですが、一歩一歩前進していけば「木の新しい価値を創造できる」という自信もついてきたように感じます。

 

その取り組みの一環でもある「森デリバリー」はウッドデザイン賞2022で優秀賞(林野庁長官賞)を受賞することができました。未利用材と一括りにされてしまう「森のかけら」の個性を活かした加工品の販売や各種ものづくりWSを通じて、東京の木や森に思いを馳せてもらいたいという取り組みを評価いただけたことは大きな励みにもなりました。

 

また、「贈り物に木を植えよう!」というコンセプトのもと、企業や個人の方々と森を繋ぐ取り組みである「プレゼントツリー」を東京で初めて、檜原村において実施することができました。

今後2031年まで街の方々と一緒に広葉樹林の整備を続けていくことになります。森林整備に都市から志金が入り、都市住民との交流が増えることで地域が活性化していくことが期待されております。

 

そして、今年一番注力したいことは山主様のニーズに合わせて搬出間伐や小面積皆伐を使い分け、地域材の安定供給に取り組むということです。

これまでは、木に付加価値をつけることに注力しておりましたが、今年からはさらに一歩進んで、ウッドショックをきっかけに期待されている地域材の安定供給を檜原村木材産業協同組合や一般社団法人TOKYOWOOD普及協会とも連携しながら顔の見える範囲で届けていきたいと考えております。

 

小面積皆伐跡地は、プレゼントツリーや水源域の森林整備に関心の高い企業と連携しながら、再造林を進めていくことでより収益性の高い林業を進め、昨年改定された東京都の「森づくり推進プラン」とも歩調を合わせながら、新たな林業技術者の育成、雇用の安定化につなげていきたいと考えております。

 

弊社は林業を通じて美しい森林を育み、木と人との関係を繋ぎ合わせることで、より暮らしやすい社会に貢献し、地球の幸せの一助となれる会社を目指しています。

2023年も地に足をつけ、身の丈にあった、自立した林業を目指して一歩一歩前進し、弊社の企業理念の実現を夢見ながら今年もスタッフ一同、力を合わせてまいりたいと思います。

 

皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。本年もより多くの皆様にお世話になるかと存じますが、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 

株式会社東京チェンソーズ代表取締役 青木亮輔