番外 まるごと山開きvol.3アフタートーク

27社55人が参加し、おかげさまで大盛況のうち幕を閉じた「東京チェンソーズのまるごと山開きvol.3森のパラダイムシフト」。

今回のニュースレターは番外編、当日、リーダーを務めた吉田と裏方全般・社本によるアフタートークをお届けします!

話はいきなりですが、イベントラストに行われた簗田寺・齋藤絋良さんとのトークから始まりました…

吉田(以下Y):齋藤さんとのトークイベントどうでした?

木田(以下K):いきなりですね(笑)

とても面白かったですよ。みなさん、そうだったと思います。ただ、時間的に足りなかったですね。

Y:そうですね、そこはちょっと考える余地ありです。

K:坐禅は良かったですね。

Y:良かったですか。

K:はい。僕個人は身体が固すぎて、全然、脚が組めないという状況でしたが…

Y:半分だけでも組めればいいんですよ。

K:ということでしたよね。

Y:そもそもあの体勢には身体を縛るという意味があって、身体を不自由にすることで心の動きを感じる、心が自由になる、という意味があると齋藤さんがおっしゃっていましたよね。面白いです…

S:坐禅することで音とか匂い、鳥の声など、森の解像度がめちゃくちゃ上がりました。

初めは全体の振り返りとして最後に坐禅をする想定でしたが、齋藤さんから「先にやったらどうです?」とお話をいただいて先にやったんですが、すごく良かったです。いい状態でトークに入れたと思っています。

S:時間が足りないというお話、さっきもありましたけど、全部をお見せすることに意味がある気がしてるんです。
山だけとか、素材だけだと何かあまり山を開く意味がないように感じてプログラムを欲張っちゃう。その辺どうですか?

 

Y:森のツアーは歩き終わった瞬間、案内人の1人が「時間が足りない」って言ってました。

K:なるほど。

Y:それだけみんな話したいこと、伝えたいことがあるということなんですね。素晴らしいと思いました。山開きは案内する1人1人が持ってる森との接点を伝える場になってるんですね。だから、いろんな人が案内するのがいいです。

K:参加者の立場で見ても、いろんな人の話しが聞けるのはいいですよね。

Y:日常的に山に入ってる人の話は些細なことも参加者には面白く感じるんじゃないですかね。

K:アンケートでも、「もっと森を歩きたかった」という回答が多かったです。

Y:山との近さ、山とどう対峙してるかをお見せする。東京チェンソーズが提供するのはそこですね。

今後続けるにして、そこはぶれちゃダメなところですね。

K:素材についていかがですか?

Y:素材に関しては、今回は大物に寄せました。前の1〜2回目は板物、天板なんかも出していましたが、今回はうちしかできないことは何か、やはり1本まるごとだし、ヘンテコ素材だと思って、大きさ、樹齢だとか、そのスケール感にこだわりました。

K:でかいのあると、ちょっとびっくりしますね。インパクトが強い。

Y:そうなんです。なんかそういうことだなと思って、あえて出しました。

K:苔むしたイチョウは皆さん、盛り上がってましたね。

S:アンケートでも書いてくれる方が多かったですね。やはり心にくるものを提供できるようにしたいですね。

K:それが印象に残って、素材が必要になった時に、チェンソーズなら何かあるんじゃないかと思って連絡くれるきっかけになりますし。

Y:ちょっと話変わりますが、以前、都民の森の奥の方で林内歩道作る仕事したじゃないですか。樹齢100年、200年いってそうなの木がバンバンあって…

あの巨木たちがある空間にぽつんと自分がいて、その中で作業する…。100年超える木の神々しさみたいなを感じて、心が踊るというか、惹かれました。そういう感覚は多分誰もが一緒だと思うんですよ。

S:ただテクスチャーとしての素材じゃなくて、そういう木があったところの、こう、景色や歴史、そういうところを踏まえた素材提供ができるということが価値になるのかなと思っています。

K:懇親会の話もしましょう。

S:前回終わったあと、みなさん、もっと話したいような感じだったのでやってみようと…。

そうしたら、35人くらいもの方にきていただくことになって。檜原のさらに奥まった方のお店、だったので、そんな参加はないだろうと思っていたんですが…

Y:みなさん、それぞれ喋りたい人と、席を囲んで、食事を囲んで…。楽しそうにやってました。で、最後は路線バスに乗って帰って行くという…(笑)

K:参加された方々にスタッフも加えて混ざり合って話す感じ、良かったですね。

K:今後、どうしますか?

Y:継続したいですね。続けることに意味があると、3回目を終えて確信しました。

森の話にしても、素材にしても、全貌は計り知れないところがあるので、1回だけではコンプリートできない。だから、続けたいんです。

K:続けることで、自分たちも、参加する方もどんどん新しいものが入ってくるんですよね…。それに、この回参加できなかったという場合も、次に参加できるし…

S:ほんとに広がりますね。

Y:次回、何やりたいかはまだ分からないですが、面白くなきゃダメ。ありきたりではいけないですね。

K:そうですね。次はもっと面白いものを考えましょう。

(編集後記)

懇親会の帰りのバス。夜、真っ暗な中、普段はおそらく誰も乗らないであろうバス停からお客さんが数十人乗車したのですから、運転手さん、さぞかし驚いたでしょう…。そういえば、行きもですね。登山口でもないバス停に次々人が降りたんですから。バス会社でも話題になったかもしれまません。

イベントの様子はこちらでご覧いただけます。

また、ホームページ記事としても、イベントレポート、そして冒頭で触れただけの簗田寺・齋藤絋良さんとのトーク「森と信仰」について後日掲載します。

公開したらお知らせしますので、もう少しお待ちください(木田)

 

写真:キッチンミノル(3〜6枚目)