第135回 洞窟スギ
直径1mを超えるスギ丸太の根元付近。実は中にでっかい穴が開いています。気になる〜! 販売事業部・吉田に聞きました。
ーまずは基本情報的なところで。何の木でしょう?
スギです。
―どういう経緯で入手したんですか?
いつもお世話になっている山梨の製材所さんに行ったところ、転がってたんですよ。それで思わず「売ってるんですか?」と(笑)
―それで売ってもらって…
そうです。危険木ということで、ある神社で伐採された木なんですよ。見てください、この穴。
―芯の部分がごっそり腐りが入って穴になってますね。
そうなんですよ。
―これの上の部分はどうしたんですかね?
出したそうですよ。もちろん、穴が開いたままで。
―なるほど、で、これは使わないだろう、ということで残っていたと。
そうです、本当に元の部分ですよね。
―かなり大きいですよね。
御神木の1本だったんじゃないですかね。樹齢は250年くらいいってそうです。
―最近、洞窟の本を読んだんですよ。その中に中国の洞窟が出てくるんですが、深さ700mある巨大な縦穴をロープで降りていくんです…。その写真が載ってるんですが、そっくり。
ジオラマになるじゃないですか。
―フィギアをロープでぶら下げてみたいですね。
そういうのもいいですよね、探検部しか買わないかもですが(笑)
ちょっと穴のサイズ、測ってみましょう。
―お願いします!
深さ1400メートル、いや、1400mmです!
―本当の洞窟だと2人が先行して、ロープをセットしてルートを開拓するんですよ。次にサポートの担当が補給用装備を持って降りて、3番目に2人組が降りながら測量するんですね。
なるほど。面白い!
―ちなみに伐ってからどれくらい経ってるんですかね?
買ったのは2〜3ヶ月前ですけど、製材所には1年以上は置いてあったみたいですね。
―じゃ、結構前なんですね。
原木市場に出してもチップ材にしかならないでしょうから…
でも、こういうのもちゃんとした金額を付けて、価値を高めていきたいですね。
―ですよね。
そうしたら製材所も「またあるよ」と言ってくれるだろうし。そういう循環を作っていきたいですね。
■素材データ
サイズ:高さ:1400mm前後、直径:1000mm前後
樹種:スギ
状態:樹皮剥き、未乾燥
伐採時期:不明(2023年以前)
(取材後記)
先月開催した「まるごと山開きvol.3」でも展示した洞窟スギ(まだ誰もそんな呼び方してなかったですが)。中を覗き込む方がほとんどでした。気になりますよね〜
最近、ホームページの社員紹介ページの写真を一新したのですが、この木に寄り添ってポーズを取ってる人間が約1名。気になる方、お時間のある時にでもこちらを覗いてみてください!(木田)