第148回 グレー・ケヤキの半割り丸太

ドーンと存在感いっぱい、渋いグレーをまとったケヤキ半割り丸太。原木市場で購入したということですが…販売事業部・吉田に聞きました。

―これは何ですか?

 

ケヤキです。先日、原木市場に行った時に買ってきたものです。

 

―市場で購入することもあるんですね?

 

弊社が山から出してきたものを使うのはもちろんですが、買ってくることもあるんですよ。

 

―そうなんですね。

 

ちなみに、これを買う時、伐採した方が市に来ていたんです。で、ケヤキを見ていたら「買ってほしい」と。

 

―はい…

 

「みんな売れてなくて困っちゃうから」と話していました。

―ケヤキは、あまり売れ行きがよくないんですか?

 

最近、人気が下火なようです。

 

―そうなんですか…

 

和風のイメージが強すぎて、モダンな設計になかなか入り込めてないそうです。

 

―なるほど…

 

広葉樹の市を見ていて、すごいシビアなのが分かります。

古い木にはポンと値がついたりするんですが、そうじゃないのは全然売れてないですね。

 

―古い木は人気なんですね?

 

古い木は芯材の部分が多くなる傾向があるんですよ。さらに木目が詰まっていれば値段がつきやすいですね。

 

―そうなんですね。

 

ケヤキはもともと、辺材の白太部分は腐食しやすいので使わない傾向が強いんです。

―なるほど。それにしてもでかいですね。 しかも半割り!

 

大きいと製材しづらいですし、買い手も付きにくいようで、半割りで出品されていました。

 

―工夫してるんですね。

ですね、ただ、おそらく売れてなくてずっと残ってたんでしょう。見ての通り、結構時間が経ってる感じで色が変わってきてます。

 

―グレー。なかなか良い感じに見えますが。

 

好みかもしれませんが渋いですよね。製材して使う場合は、もとの色が出るはずです。

 

―サイズを確認しましょうか。

 

長さは3m、幅1.1m、高さ50cmです。

見ての通り、中に割れが入っているので1枚板は取れないですが、2m前後の柾目板は取れますね。

―木目が詰まっていると良いとのことでしたが、この木はどうですか?

 

比較的詰まっていて、いい材です。それに端まで柾目で、建具屋さんなんかは重宝すると思いますよ。このまま保管して柾目の材の需要に応えていけるようにします。

先ほど、ケヤキは人気こそ下火と言いましたが、別に材として悪いわけではないので、要はどういう使い方をするかですね。

 

―なるほど。

 

板など部材を取って使うか、はたまたこのまま使うのか…

 

―ついこのまま使うのがいいなと思ってしまいますが…

 

それもありですよね。

 

―となるとベンチですか?

 

一時期、何でもベンチにするということでニュースレターの読者の一部で話題になってました(笑)

 

―でも良いベンチだと思いますよ(笑)

 

カヤなんかだと小さいサイズの丸太からでも将棋盤を作ったりするんですが、そんな感じで大きな天板は取れなくても、サイズに見合った使い方を考えていきたいですね。


■素材データ

サイズ:全長:3000mm、幅:1100mm、高さ:500mm

樹種:ケヤキ

状態:未乾燥

 

(編集後記)
僕が林業の世界に入ってまもない頃(20年くらい前)、先輩と民家の裏山の伐採に行ったことがあります。その時、伐る対象ではなかったのですが、家のすぐ横に大きいケヤキが立っていて、先輩が「こういうのは高く売れるぞ」と話したことを覚えています。いわゆる“古い木”だったような気がするので、今でも良い値が付くのでしょうが、いろいろと変わってきているようです(木田)。