第141回 でか丸太(穴あり)

巨大なスギ丸太。人間が明らかに小さいです。しかも、内部を貫通する穴があるとか! 販売事業部・吉田に聞きました。

―これはでかいですね。

 

でかいですね、座るとよく分かります。ゴロって回ったら大変…

 

―恐ろしい…。サイズ、どれくらいあるんですか?

 

測ってみましょう…。長さは4.6m、直径は小さい方で92cm、大きい方は1.5m!

 

―重さは?

 

計算するとですね…、ざっと概算ですが、〈穴〉の分を引いて、完全に乾燥したとして1トンくらいですかね。これはまだ乾燥してないので、2トンはあるでしょうね。

で、やはりこれのポイントはこの〈穴〉なんですよ! 4.6mの長さいっぱい穴が開いてます。こんなのは初めて見ました。

 

―貫通してるんですね?

 

そう、通れますから(笑)

 

―どこに生えてたんですか?

 

山梨の某神社の御神木の1本なんですよ。

 

―枯れかけて危ないから伐ったんですね。

 

そう、そうしたら内部がこんな穴になっていたという…

前にニュースレターでお知らせした「洞窟スギ」も同じ神社の御神木だった木で、同じように枯れて危ないから伐ったという木でしたよね。

 

※「洞窟スギ」(2025年7月22日配信)の記事はこちら

―そうでした…。ということは、買ったのも同じところですか?

 

そうです。同じ製材所で「洞窟スギ」を先に買ったんですが、そうしたらこういうのもあるよと…

 

―あ、こんな穴が空いてるのも需要があるんだと…

 

そう思ってくれたんでしょう。

 

―樹齢300年くらいですか?

 

ですね、250年から300年クラスじゃないですかね。

 

―古い木は表面がボコボコになっていて面白いですよね。

 

スギもこれだけ年を取ると絞り(※)みたいな感じになってきますね。

 

※ 絞り:表面に波状の縦シワが出た丸太。和風建築で装飾的な柱として使用されることが多い

 

―どんな使い方ありそうですか?

 

可能なら、でかいまま! 加工は部分的にするくらいにして、なるべく原型のポテンシャルが活かせるといいなと思ってます。

 

―確かに。

 

6月の〈山開き〉でお客さまに初めて披露したんですが、もう皆さん「wow!」って(笑)。

―そうでしょうね。やはり、この大きさと穴!

はい、圧倒されるんじゃないですか。御神木とされてきた意味がよく分かりますね。

 


■素材データ

サイズ:全長:4600mm、直径:920mm〜1520mm

樹種:スギ

状態:未乾燥

伐採時期:2023年以前

重量:推定2t

(編集後記)

世の中には〈でかいものを見に行く〉というジャンルがあるようです。検索してみてください。でかいものには人を惹きつける何かがあるんですね。

穴の直径を計ってみました。いびつなので大体ですが、大きい方が60cm、小さい方が45cm。ということは、くぐり抜けられるのでは!(木田)