2017.01.31

舞台を飾る

どうもお久しぶりです。
代表青木とともに檜原村の人に会うと「コイツ、獅子舞オタクなんです」と紹介される加藤です。
そうなんです。私、ちょっとした獅子舞好き、民俗芸能好きです。
(ただ、私の知っているその界隈のオタクの方々に比べたら、ほんとにちょっとだけ愛でるの好き、程度のレベル)
幼い頃から地元で獅子舞に関わってきたのをきっかけに、自分でやったり各地の芸能を見て回ったりしてきました。
好きがこうじて、地元の獅子舞を続けられる就職先で、
山間地域の民俗芸能を育んだ人々の多くが関わったであろう仕事、
という理由で林業を選んだほど(それだけが理由というわけでもないのですが、、、笑)。
ちなみに檜原村も民俗芸能の宝庫で小さな村の中に特色ある芸能が数多くあります。
なので芸能に関わっている人、芸能好きも多く、そうした方々に出会うと冒頭のように青木に紹介されるわけです。
話は変わりますが先日、弊社社有林で伐った杉の枝葉をご提供する機会がありました。
要望は軽トラック1台分。
ちょっとした仕事でしたが、少し思い入れがあったので、
私がチェーンソーを握ってこのぐらいがちょうどいいかなぁ、なんて想像をふくらましながら切りました。
さてこの枝葉、なにに使われたかというと、
先日羽村市のホールで催された島根県に伝わる民俗芸能、石見神楽の公演の舞台装飾!
もう少し詳しくいうと神楽舞台の上部に吊り下げられる天蓋(てんがい)と呼ばれる飾りに使われたのです。
この天蓋、天空や各方位の神々を示し、神の依代にもなるともいわれ、石見神楽にはとても重要なもの。
また緑の葉っぱと色とりどりの切り絵や御幣が付いたそれは、激しく高度な芸を持つ石見神楽の舞台を一層華やかなものにします。
母方の実家が広島にあるので、これまでも何度か石見神楽を目にし、鮮やかな天蓋に彩られた舞台に魅せられていた者としては、
遠路はるばる東京までお越しくださった神楽社中の皆さん(有福神楽社中)の公演の天蓋作りに関われる。しかも仕事である林業を通して、となればやらない手はなかったのです。
枝葉を提供した数日後、主催者のご厚意で公演にご招待いただきました。
惚れ惚れするほどの質の高さ、ちょっと鳥肌立つぐらいのカッコ良さ。とても素晴らしい公演で存分に楽しませていただきました。
林業を目指したきっかけであり、魅力を感じた部分でもあった民俗芸能との繋がりを、はじめて形にできた気がして、
ちょっと嬉しいできごとでした。

石見神楽の天蓋

石見神楽の天蓋


憧れの八岐大蛇の首

憧れの八岐大蛇の首


加藤

この日記を書いた人

加藤 真己

加藤 真己

1989年生まれ。埼玉県飯能市出身。武蔵大学人文学部卒。獅子舞などの郷土芸能好き。日々の暮らしと仕事、文化が直結するような地域密着の職を求め、大好きな獅子舞を作り上げた先人たちが多くやってきた山仕事への関心が高まり、現職に。

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