2020.06.18

枝皮むき

東京チェンソーズに入って早1年になりました。長谷川でございます。
少し前の話になりますが、今年の1月から3月までは枝の皮むきをしていました。
皮を剥いた枝は工房で加工して、主に積み木などのおもちゃになります。
目標本数はなんと6000本(1年間で工房で使用する本数)。正直、気が遠くなるような本数です。

枝皮むきは、まず葉っぱ付きの枝を現場から運搬することから始まります。さいわい工房の近くで皆伐現場があったのでそこからダンプで工房近くの広場まで運搬し、そこで枝から葉っぱを取る作業をします。鉈や鋏を使って葉っぱを切り落とし、棒状になった枝を同じ長さに切り揃えます。
この状態なった枝を高圧洗浄機の水圧で皮を剥いていきます。跳ね返ってきた水を全身に浴びてビショビショになるのでカッパやゴム手袋で完全防備しますが、それでもとても寒いです…
高圧洗浄機で剥ききれない薄い皮は、タワシでこすって落とします。この作業も水の中に手を入れるので、とても寒いです…
実はこのタワシでこすって仕上げる作業が一番のボトルネックで時間が掛かっていました。そこで登場したのが「野菜洗い機」です。元々は大根などの根菜類の土を洗う機械で付属のタワシを固い物に替えて使用しました。これで作業効率アップ…と言いたいところですが、採取されてから日にちが経つと薄い皮がこびり付いてきてしまいます。後半は金タワシでも歯が立たなくなり、結局ワイヤーブラシを使ってゴシゴシ洗い仕上げました。
枝皮むきプロジェクトは地元の皆様にお手伝いいただきました。ワイヤーブラシで枝を磨く作業はほぼ任せきりになってしまいましたが、おかげさまで、目標の6000本には及びませんでしたが、約5000本の枝の皮を剥くことができました。本当にありがたいことです。
枝皮むきは、木を伐採した時期、伐採してからの時間、枝の太さ、樹種などによって効率が変わってきます。また皮むきの方法もスクレーパーを使って剥いたり、枝を煮るなど様々あります。本当に奥が深いです。
来年も同じ時期に枝皮むき作業をするようなので、今から楽しみです。

この日記を書いた人

長谷川新平

長谷川新平

1989年生まれ。福島県会津出身。東京農業大学栄養科学科卒。前職は栄養士、造園業。大学で山岳部に所属していた経験から、山の中で体を動かす仕事がしたいと思い入社。

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