2021.07.30
スギは敵か味方か
こんにちは!関谷です。
前回順番が回って来た時には書けなかったので、
今回はなんとか書きたい!と思ってPCに向き合っています。
今年も苦しめられました!花粉!
そうですスギ花粉!
スギと聞いてまず花粉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
僕も小さい頃から花粉症でずっと苦しめられて来ましたが、今日はそんなイメージのスギを良いイメージに変えられたらいいなと思って書いてみることにしました。
まずなんでこんなにスギが多いかですが、50年以上前の先人たちがせっせと山に植えたからですよね。
なんで植えたかというと将来木造の家を建てる時に役立つだろうと思ってのことだと思います。
家を建てるのに使われることが多いスギ材、家具や小物は比較的少ないのですが何故だかわかりますか?
広葉樹やヒノキなど他の針葉樹に比べて柔らかい性質を持ち、そうかと思うと冬に育った部分の木目は硬い。
加工する時に繊細さが必要だったり、完成した物にも傷がつきやすいなど、ものづくりをしている人間からみると一言で言えば「やっかい」なのです。
さらに言うと、見た目も柔らかく締まらない印象になりやすいので部材の厚みや角の仕上げ方にも調整が必要です。
ここまで、「良いイメージを伝えるんじゃなかったのかよ!」と言う内容ですが、
僕自身初めの頃はあまり材としてのスギを良いとは思えなかったのです。
では、チェンソーズに木工で関わり始めて約5年経った関谷はどう感じているのかと言うと。
「スギにしかない魅力っていうのがあって、使い方や使い所をしっかりしてあげればすごく映える!」
と感じられるようになりました。
人間って不思議なもので、今まで好きで使っていた素材に飽きるっていう瞬間があるんですよね。
一般的にヒノキは高級みたいなイメージがあったり、綺麗な方が良いみたいな感じでヒノキで商品を作ることが多かったのですが、近年スギで商品を作れる機会も増えて様々なものを作る中でこうしてあげればスギは輝くんだ!みたいな気づきも増えていきました。
そうした気づきのタイミングとヒノキに飽きて来たタイミングが重なり、最近では積極的にスギを活用するようになりました。
工房の事務机もスギで作り1年以上使っています。
感想としては、「主張がありながらも落ち着く」です。
↓実際の写真。
こんな感じで節のある板を使っていて、程よく主張してくれています。
このテーブルをヒノキで作っていたら印象がもう少し強めに感じ節の部分は若干禍々しさも出ていたのではないかな?と想像しています。
まあこの工房に関して言えば、空間自体もスギなのでテーブルくらいはヒノキでも良かったのですが、、、
今この記事を書いていて、「スギの魅力を言葉で伝えるのって難しい」と改めて感じています。
何故なら、長い時間その子と共に過ごしてみて初めて分かる魅力に溢れているのがスギだからです。
なんか分からないけど落ち着く、無理なく一緒に居られる、時間が経てば経つほど愛着がわく。
僕にとってはそんな存在になりました。
締まりのない文章で申し訳ないですが、僕のスギ愛が少しでも伝わっていれば嬉しいです。
最後に僕のお気に入りの写真を載せておきます。
スギの枝をフォークリフトで運んでいるシーンですが「空の青さ」と「葉の緑」そして「操縦者の笑顔」。
部屋に飾りたいくらいです。
語りきれなかったな、というのが記事を締めようとしている今の心情です。
またいつかリベンジする時があるかもしれません。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
また次の投稿でお会いしましょう。関谷駿
この日記を書いた人
関谷 駿
関谷 駿
1992生まれ。東京都羽村市出身。東京環境工科専門学校卒業。その後、造園土木、林業、木のおもちゃ工房などの職を経験。チェンソーズでは木材加工を担当。10歳から木工が趣味で、たいてい実年齢より上に見られる。