2022.03.16
Do It Yourself -自分でやれ-
どうも、二年くらいブログのネタを温めてしょうもない事を書きがちな伏見です。
実は三年ほど前に中古の一軒家を購入しました。古民家というほど味も風情もない「古い戸建て」です。
和室の壁は砂壁で天井には謎のシミが有り、畳は謎にへこんでるといった様相。
自分は壁と天井とウォシュレットさえ有れば幸せに生きていけるタイプの霊長類なのですが、同時に林業会社に勤めるヒトでもあります。木なら売るほど有る訳です。かくして「自分で伐った木を使ったDIYで、古ぼけた我が家を良い感じにリフォームする」という一大プロジェクトが始動したのです。ちなみに木材は会社から買いました。くれないんだ。
キコリと言えど大工仕事は完全に素人なので、本を読んだりyoutubeで解説動画を見たりして情報収集。最近はyoutubeを見れば大抵の事はできますね。便利な世の中です。
我が家は間取りも古臭く、二階は六畳の三部屋に分かれていました。二部屋をつなげてリビングにしよう!という事でまずは壁をぶっ壊します。斧やバールで一心不乱に壁を殴り続けます。大丈夫です、youtubeで見ました。
中途半端に古い家の良いところは躊躇なく破壊できるところです。なまじ新しかったり古民家の風格が有ったりすると、素人が手を付けて変になったらどうしよう、みたいな感じで着手できなくなる可能性があります。
部屋が繋がったら壁と床を貼っていきます。壁はスギ・ヒノキ、床はモミです。無垢の板を使うと木の調湿作用で部屋の湿度が適切に保たれるとか。ヒノキチオールなどの何やら精神衛生上よさげな物質も放出してくれます。
あと珪藻土がなんか良いらしいという情報をキャッチしていた我々は、部屋の統一感とかは無視して半分は塗り壁に。飯塚さん、左官ごてありがとうございます。もう少し貸しといてください。飯塚さんがリフォームしてる時に「まだ漆喰塗り終わらないんですかぁ~?」とか言って、すみませんでした。
壁と床はもとの板や畳をはがして新しい板を貼っていくだけだったので、作業は順調に進みました。しかしこの頃の我々は天上に鎮座し、数多くの日曜大工を葬ってきた奴の手強さを知る由も無かったのです。そう、「天井」です(知らんがな)。
元々天井の高さが異なる二部屋を繋ごうとしてる&厳密に水平とって高さを揃えた骨組みを組まないといけない&上向きに作業するのしんどい、という三重苦が作業の手を容赦なく鈍らせてきます。鈍らせるというか、完全にフリーズしました。戦意喪失です。
上の写真のように断熱材剥き出し状態で時を過ごすこと二年。遅々として進まない事態を打破するために、我々は超弩級戦力「関谷工房長」の招聘に踏み切ります。板を押さえるつっかえ棒を30秒位で作って度肝を抜いてくる関谷先生の尽力もあり天井もいい感じに完成。
ライトは二つ設置できるのにスイッチが一つしかない問題(元和室の方は紐を引っ張るタイプの電気だった)は電気工事士の資格を持つ思さんのお力を借りて無事解決。工房でのアルバイトで木工スキルと指の皮を研磨してきた妻は丸太を活かした配線カバーを作ってくれました。もはやこれってDIYなのかという気がしなくもないですが、Yourselfは複数形でも使えるので良しとしましょう。
写真奥の合板エリアに本棚を作り付ければ二年にわたるリフォームは終了です。リビングのね。まだ手を付けていない二階の和室と一階とベランダが待ち受けています。またゆるゆる進めてブログに書くことも有るかも知れませんが、二年後にならない程度に頑張ります。
D.I.Yとは「どうなっても いいから ゆっくりやる」ことと見つけたり
ふしみ
この日記を書いた人
伏見 直之
伏見 直之
1989年生まれ。愛知県出身。関西学院大学文学部卒。大学時代はワンダーフォーゲル部主将。アウトドアメーカーに1年勤務後、持続可能な社会の実現に貢献したいという想いで転職。