2022.01.01
新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
大晦日の夜、谷深い山間に木霊する除夜の鐘の音。檜原村は凜と張り詰めた空気の中、今年も無事に新年を迎えました。毎年変わらない年越しの風景です。毎年変わらない心の拠り所があるということがどれだけ大事なことなのか、新年を迎えるたびに心に刻まれます。
さて、そのような穏やかな村の暮らしの中で、弊社では毎年新しいことにチャレンジしております。
2020年7月に立てた3カ年計画での最大の目標は、補助金のみに頼らない「小さくて強い林業」の実現です。弊社では補助金は雑収入として扱っているため、これまで営業利益でマイナス、経常利益でプラスという経営状況でした。木材や森林が持つ潜在的な可能性を林業の固定観念に捉われることなく様々な事業に取り組み、ようやく補助金がなくても営業利益を出すという企業としては当たり前のことが現実として見えてまいりました。
林業事業部での新しい取り組みとしてはドローンの活用による労働環境の改善、作業コストの低減につなげることができました。今後も新しい林業機械の導入やスマート林業の実現に取り組み、労働環境改善に繋げます。
また、現在医療法人様が所有している広葉樹林のリノベーションを行っています。今後医療分野での森林空間の活用を検討してまいります。
スマート林業に取り組む埼玉県飯能市では、以前より準備を進めていた名栗地区における共有林内の作業道新設に着手。今後延伸しながらこの森林の可能性を探っていきたいと考えております。
販売事業部では、2018年にはじめた「一本まるごと使い切る」という木の個性を生かすことで、より付加価値をつける取り組みが「まるごとニュースレター」などの広報を通じてより多くの方々に認知され、仕事も広がりを見せはじめました。今後も檜原村木材産業協同組合と連携しながら積極的に進めてまいります。
また、昨年11月にオープンしました「檜原森のおもちゃ美術館」では、ミュージアムショップを間借りし、弊社で初めてとなる直営店「CruChoi(くるちょい)」を開店。檜原村を日本で初めての「木のおもちゃの村」にするという檜原村トイビレッジ構想にもNPO法人東京さとやま木香會と連携しながら貢献してまいります。
森林サービス事業部では、MOKKI株式会社との連携による弊社社有林や個人所有者の山を利用した「MOKKI NO MORI」という会員制アウトドアフィールドも始まり、村内に眠っている遊休森林の活用を積極的に進めます。
弊社は林業を通じて森林や木材と人との関係を繋ぎ合わせることで、より暮らしやすい社会に貢献し、地球の幸せの一助となれる会社を目指しています。2022年も地に足をつけ、身の丈にあった自立した林業を目指して一歩一歩前進し、弊社の企業理念の実現を夢見ながら今年もスタッフ一同力を合わせてまいりたいと思います。
皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。
本年もより多くの皆様にお世話になるかと存じますが、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
株式会社東京チェンソーズ
代表取締役 青木亮輔