2021.05.26
Walk On The Wild Side part 2
先週、機会があって、ある現場に2年ぶりに行ってきました。
その現場は植栽・補植、下刈りと6〜7年通っていたところなのですが、2019年秋の台風被害で沢筋が崩壊。その下方が土砂で埋まり、つい最近まで復旧工事が行われ、入れなかったところです。
このたびその工事が終わったことで、地元の自治会が植樹会を開催。お誘いを受け参加してきました。
久しぶりのその現場は、工事の痕跡が痛々しいかんじでしたが、周囲は以前と変わらず、というか、2年分、木が成長し、たくましくなったように見えました。そして、何より懐かしかったです。
自分の山ではないですが、馴染みの山があるのは、なんだかいいなと思いました。
今回植えたのはツツジ、サクラ、モミジの3種、約200本。数年後には新しい景色を見せてくれそうです。
さて、唐突ですが…
最近読んだ本の中から、殊更ためになった2冊を紹介します。おもしろいので、皆さんもどうぞ!
1.みうらじゅん「『ない仕事』」の作り方」(文春文庫)
「ない仕事」の作り方を解説している本です。本屋で見かけたとき、ほんと衝撃的でした。
ない仕事って何でしょう? そして、どう作るの?
目次を一部紹介します。
第1章 ゼロから始まる仕事〜ゆるキャラ
第2章 「ない仕事」の仕事術
1.発見と「自己洗脳」
・伝わっていないものを伝える〜吉本新喜劇のギャグ100連発
・ないものから探す〜勝手に観光協会
2.ネーミングの重要性
・本質を突く〜とんまつり
・流行るものは略される〜シベ超
3.広めることと伝わること
・雑誌という広報誌〜奥村チヨブーム
・チームを組む〜ザ・スライドショー
・言い続けること〜AMA
第3章 仕事を作るセンスの育み方
1.少年時代の「素養」が形になるまで
・まだないことを描く〜カリフォルニアの青いバカ
2.たどり着いた仕事の流儀
・「私が」で考えない〜自分なくしの旅
・安定していないふりをする〜ロングヘアーという生き方
(略)
この本の終わりの方に「見仏記」の話があります。
小学生のころから仏像が大好きだったみうらさん。「仏像ならクラスメイトにライバルもいない。仏像博士になろう」との戦略から、仏像スクラップの制作を始めます。
仏像はまったく流行っていませんでしたが、返って「これからブームになるかもしれない」とわくわくできたそうです。
若い人のいない林業なら…という話をどこかで聞いたような…
大人になったみうらさんは、小説家のいとうせいこうさんと組んで「見仏記」を発表します。「見仏記」は書籍、テレビ番組、DVD化と大ヒット(?)。いまでは「見仏記」をガイドにお寺を巡る人にもよく出会うようになったそうです。
などなど書いていたら、何とこの本、今年(2021年)の本屋大賞で”超発掘本!”を受賞していました。モリタウンのくまざわ書店では、書店員が売りたい本として面陳してあります!
続いて、
2.ブライアン・ハリガンほか「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」(日経ビジネス人文庫)
グレイトフル・デッドは1960年代に生まれたアメリカのバンドです。歴史はありますが、誰もが知ってるヒット曲はないし、誰もが知ってるスターもいません。
ヒッピーカルチャーの代表のようなバンドで、「デッド・ヘッズ」という熱狂的なファンがたくさんいるそうで…そんなバンドからマーケティングを学ぶ本です。
彼らがすごいのは、LIVEでの録音を認めて、そのテープの交換を奨励したこと
フリーかつシェアです!
ここで紹介した2冊とも、これまでの”仕事本”にはおそらく書いてないことが書かれていますので、おすすめですよ。
さて、今回はいきなりpart2と思われた方も多いと思いますが、part1はじつは6年前に書いてます。
これからもともに、荒くれた道を通りましょう。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。