2021.06.30

ぶりっぶりの・・・をいただきます。

吉田裕貴のブログから一ヶ月半が経とうとしています。が、今もなお地拵えをしているチェンソーズです。

今回はこの地拵えについて綴りたいところですが、序章だけでも3週くらいのボリュームになりそうなので今回は写真だけでお送りします。

林業歴48年の大ベテランもこんな地拵え見たことないと言わせた現場。

ヤマに散乱した枝葉を棚状に集積する。これを人力で行う。

まだまだ残ってます。。

 

そして今回はこの地拵えの現場で見つけたぶりっぶりの・・・あれをいたただいた話。

地拵えをしていると何やら地面すれすれを何かを探しながら飛んでいるシャウ〇ッセンくらいの物体が。

そうスズメバチです。女王です。

スズメバチは地面に堆積した枝葉の隙間に入っていくとしばらくしてまた隙間から空へと飛び立っていきました。

どうやら巣を作っているようです。女王自らお出かけということは巣が建設されて間もないと考えられます。他の兵もいない可能性あり。

秋に植え付けの予定もあるので、今のうちに駆除することに。

巣には2匹ほどの兵がいましたが攻撃してくる様子もなく簡単に駆除できました。手のひらサイズの巣の中にはもぞもぞと蠢く幼虫が。

※ここからは閲覧注意です。苦手な方はお引き取り下さい。

普段は駆除の時蜂スプレーを使用してしまうので蜂の子は食べられないのですが、今回はオーガニックな状態で獲ることができました。

チェンソーズの社員いちグルメな伏見くんに進めたら躊躇いながらも食レポに挑戦してくれました。

蓋の被った部屋を開けると、蛹の状態の個体が。もう形は成虫です。色は半透明な白。

小枝で引っ掛けて取り出すと今にも潰れそうなほどに柔らかそうです。

ビジュアルかなりグロテスクですが、意を決した様子で一気に口の中へ放り込みます。

・・・真顔。

曰く、ウニや卵の黄身のような濃厚さがあり、エグ味などはないとのこと。

潰れた後はとうもろこし粒の皮のようなものが残るそうです。

なんか妙にリアルに伝わってきますね。

 

わざわざこんなもの食べなくても他に美味しいものあるでしょとは思いますが、そこで終わってしまったら新しい世界が広がりません。

人類は一度絶滅の危機に瀕した時、今まで誰も食べようとしなかった貝を食べることで絶滅を逃れることができたといいます。

その食への好奇心は我々のDNAの中にも受け継がれ、世界中には多くの食文化が生まれています。そして、なんでこんなもの食べたのという謎の答えは人類が生き残るための生存戦略であったことがわかります。

ぼくもそのDNAの声に従い食することを決意したのです。

 

・・・調理して。

いや、せめて調理しようよ。

 

家に持ち帰ると子供たちは興味津々。

特に2歳の下の子は巣を鷲掴みにしてじっともぞもぞ動く様子を見ています。

 

調理法を調べてみると、体に黒い筋のような影が透けているものは胃袋と腸の中に消化したものが入っているので雑味があるそうです。

蓋がしてある部屋の個体は胃袋も空っぽでメタモルフォーゼ中もしくは準備中なので美味のようです。

なので雑味が少ないと思われる個体は油でささっと炒めて味醂と醤油で味付け。

雑味があると思われる個体は塩胡椒で味付けしました。

 

出来上がったものを前に躊躇していると子供たちが「美味しいの?」と近づいてきました。

「美味しいらしいよ」というと一口かじり一言「おいしい」

そこからアマゾンプライムでアニメを見ながらおやつのように2人でパクパクと食べてしまいました。

子供ってすごいですね。純真無垢な子供には蜂の幼虫も道端の野いちごのようなものなんでしょうね。

このままでは僕の分がなくなってしまうと慌てて一粒口の中へ。

んー。わざわざ危険を冒してまで食べたいとは思わない味かなぁ。

 

ということでまた新しい世界を覗き見た飯塚でした。

この日記を書いた人

飯塚 達郎

飯塚 達郎

1986年生まれ。埼玉県新座市出身。琉球大学農学部卒。食品製造の工場勤務を1年経た後、「自然の中で働きたい」と転職。愛読書は植物図鑑、渓流釣りが趣味。ツリークライミング®ジャパン公認ファシリテーター。

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