2022.03.29

第58回 淡い迷彩が目を引くプラタナスの木

初登場・プラタナス。明治期に入ってきた外来種で、主に街路樹や庭園樹として用いられてきた木です。迷彩柄の木肌が目を引きます。
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。

―プラタナスは珍しいですよね?

珍しいですね。扱うのは初めてです。流通もあまりしてないようですよ…

―それにしても大きいですね。

二股の小さい方で直径60cm。大きいのは80cm級です!

―でかいですね。

大きいですよ〜

―模様も独特ですね。

迷彩柄。表面の樹皮が落ちると、迷彩柄が出てくるんです。

―淡い黄色とグレー、茶色っぽいのも。綺麗ですね。

面白いですよね。

―こっちの少し細い方は趣がまたちょっと違いますね。

黄色っぽい柄が見えてた部分の上に当たるところなので、いくらか若いんです。

―そうなんですね。ところで、この柄は剥がれ落ちたりしないのでしょうか?

そんなに簡単に落ちないと思いますよ。

―ということなら、何かに活かしたい 笑

切り取ってタイルのようにするとか…

―なるほど…

天板に挽いてみたいなとも思ったり…

―それ、いいですね。

ただ、このサイズだといつもお願いしている製材屋さんの機械に入らないかもです。他県の製材屋さんに頼むことになりそうです。

―材木としてはどんな性質なんでしょう? いま、ちょっと調べてみたところ、加工しやすい、家具や内装に向くと書いてあります 笑

そうなんですね 笑

―乾燥するとき割れやすいとも。

どんなふうに割れが入るのか、自社で使うかして、まず確認したいですね。

―ところで、生きてるときはどんな感じだったんでしょう?

全部で16本あったんですが、大きいのは樹高30mくらいありました。

―どういう経緯で…

ある施設に生えていた木なんですが、事情があって伐ったんですね。

―はい。

でも、その施設でも思い出ある木なので、何か別の形で使いたいと相談を受けていまして…

―ええ。

で、テーブルやスツールなどを作って施設にお返しするんですが、それでは全部使い切れなくて…。残りを弊社で買い取ることにしてるんです。

―なるほど。その部分を活用するということですね。

そうです。

■素材データ
サイズ:全長:2500mm、直径(元):850mm、(二股の細い方):600mm、幅(二股部分):1100mm
状態:樹皮付き、未乾燥
樹種:プラタナス
伐採時期:2022年1月
重量:1000kg

(取材後記)
私事ですが、プラタナスは思い出の木。小学校の近くに並木があって、大きな葉っぱが夏は緑陰、冬は落葉して日差しを作っていました。
今回ご紹介したもの以外にも、サイズは大小いろいろあるそうですよ(木田)。

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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