2022.01.11
第47回 祝・新春! 太陽の光を浴びて”きらめく”ヒノキ
新年1回目は、ぼこぼこした表面が日の光に反射してきらきら輝くヒノキです。
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
―これは何ですか?
これはヒノキ。幹の一番根元に近い部分ですね。伐採するときにチェンソーを入れるところ。
―どこの木ですか?
八王子の現場です。大きくて、元気のいい木が多かったところです。
―それにしても、すごくきらめいてますね。
新春にふさわしく、おめでたいですね 笑
根張りも綺麗に光ってるでしょう。
―光ってますね!
表面がぼこぼこしてるから、それが反射するんでしょうね。
―色もかなり白いですね。
そう、漂白した? みたいな。
―どんな使い方がありますか?
このままオブジェとしてですかね。
照明を当てても綺麗に反射すると思いますよ。
―アートですね。
樹皮を剥くことによって、自然の風合いがより際立ちましたね。剥くことによって、この窪みとか、ぼこぼこがより一層出てきました。
―ほかにはどうしますか?
くり抜くとか…
このウロからさらに深くくり抜いて、そこに何か祭る。
この神々しさと、自然に発生したウロ。それを生かすのはそれしかないように思うな 笑
―この上の部分はどうしたんですか?
そこは4mで取って、角材に製材してもらいました。
さらにその上が二股なんですが、これはまだ樹皮がついたまま、これからです。
(じつはこの木、山での伐採シーンも見ています。広葉樹と針葉樹が混ざった山で、長い期間手付かずだったせいで混み合って暗いので、少し伐って明るい山にしようという仕事。林業事業部の城定によると…)
二股だということもありますし、少し傾いてるので、これを伐ろうということになりました。
―ほかにこの山でヒノキは伐ってますか?
伐ってますよ。色、綺麗ですね。ここのヒノキ。
―何年生?
100年を少し超えてました。
(このあと伐採を経て、重機で道まで引き出したところで、同じく林業事業部・飯塚に聞きました)
―どんな木ですか?
年輪が密。とくに初めの20年くらい。周りが大きかったからか、耐え忍んだ感じ。
―けっこう曲がってるんですね。
となりのスギのほうが成長よくて、傾きだしたのかも。スギに押されて光のある方向へ行ったんですね。それも関係あるのか、根張りがすごい。
―力強いですね。
そう。荒々しい雰囲気の木です。
■素材データ
サイズ:直径:540mm、高さ:1030mm
状態:樹皮剥き、未乾燥
樹種:ヒノキ
伐採時期:2021年11月
重量:150kg
(取材後記)
その後、樹皮を剥く作業も立ち合いました。ダンプの荷台に乗せたまま、水圧で剥いていきます。しばらくして雲が抜け日が出ると、その向こうに虹が!
ちなみに、本文で少し触れてる二股は、このあと製材・加工される予定ですので、そのときまた(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。