まるごとニュースレター

2025/01/28

第127回 ミズナラの板、300枚あります!!

家具やフローリング、樽材として人気のミズナラ。弊社で管理する埼玉県飯能市の現場で伐採・搬出した丸太が、製材屋さんを経て、板になって帰ってきました。販売事業部・吉田に聞きました。

―このたくさんの板、何の木でしょう?

ミズナラですね。埼玉県の飯能市の下名栗というところで伐採した木ですね。

―埼玉でも仕事してるんですね?

はい、下名栗は埼玉と言っても、東京の青梅と山ひとつ隔てただけの隣なんですよ。。
そこに委託されて管理している山があるんです。

―なるほど…

4年前から作業を始めていて、作業道を入れて間伐してるんですよ。現場にはスギ・ヒノキだけでなく、広葉樹のエリアもあって、ミズナラを中心にクリやコナラなんかが生えています。

―ミズナラが中心なんですか。

そうなんです。この辺(檜原)だとコナラが多いですが、下名栗は標高が高いのでミズナラが中心になりますね。

―というと…?

コナラは標高が低いところ、里山環境に生育するんですが、ミズナラはもっと高いところ、700m〜800mを超えてくるあたりに分布してます。下名栗は800mくらいあるんです。

―そうなんですね。

はい。ただ、育つ環境は違うんですが、どちらもナラ枯れの被害を受けてまして…。
作業を始めた頃に比べ、最近はかなり目立ってきて、6割強くらいが枯れ始めています。

―そんなにですか。多いですね。

そうなんです。そのままにしておいても枯れていく一方なので、土地の所有者さんとお話して、弊社で伐採して搬出してます。

先日、現場で伐採を担当したスタッフも一緒に、搬出した丸太を製材所に持って行ったんですよ。

―そうなんですね。

製材を見に行くのは久しぶりだったそうで、製材の効率から考えて、伐採する木はどれくらいの直径がいいのか、許容される曲がりの程度、アテ(※)の具合など知れて良かったと話していました。

※アテ:傾いたり曲がって育った木が自分が倒れないよう、真っ直ぐになろうとして伸ばす力がかかった部分で、加工や乾燥の過程で反ったり変形しやすい

―確かにそうですね。

これがその時の板なんですが、長さ2200mmと1600mmで挽いてもらって、それぞれ130枚、200枚くらいあります。

―結構ありますね。長さは何か理由があるんですか?

広葉樹なのでやはり曲がりがあるんですが、2200mmあれば2mのテーブルが作れますし、2mを直材で取れなければ1500mmでも1600mmでもいいかと思いました。

―ミズナラはここ数年人気らしいですね。

そうなんです。原木価格が上がっていて、立法(※)10万とか、あるいはもっとするのもあるようです。

※立方:木材を販売する際の単位。正確には立方メートル

―東京もそうなんですか?

この辺はそうでもないです。大径のものが好まれるようで、木曽や北海道、青森なんかで大きいのが出てると聞いてます。

―なるほど…。木としてはどんな特徴があるのでしょう?

板の見た目的にはコナラとそんなに変わらないですが、反りは少ないですね。コナラとは全然違うと言います。

―使いやすいんですね。

コナラに比べて使いやすいですね。これでテーブル、バンバン作りたいです!

■素材データ
サイズ全長:2200mm、幅:250mm〜400mm、厚み:38mm
樹種:ミズナラ
状態:未乾燥
伐採時期:2024年10月

(編集後記)
今月17日は「山の神」でした。山の神とは、山のお正月のようなもの。1年の安全を祈願し、その後みんな集まり新年会です。
弊社ではまず社有林にお参りし、その後、村内の大嶽神社へ。新年会は近くのお店の2階で(写真は自粛 笑)。
山の神については、林業のことをいろいろ知れる漫画でも紹介されていますので、よろしかったらどうぞ(木田)→「漫画・東京チェンソーズ」