2025/01/14
第126回 炎のヤマザクラ
社有林で作業道に向かってグンと傾いていたヤマザクラ。少し弱っていることもあって、ナラ枯れのコナラと同じタイミングで伐採しました。その後、板材と角材に製材したところ、現れた炎の模様…。販売事業部・吉田に聞きました。
―前に伐採後の丸太の状態をチラリと紹介したヤマザクラですよね?
そうです。その後、製材したものです。多少の曲がり材ですが、幅40cm近い板が取れました。
―結構、量ありますね?
元玉と二番玉とで二玉分あります。三番玉では角材を取りました。
―なるほど…
この模様、見てください。炎ですよ!
―確かに。
初めて見たかもしれないです。
―何でこうなったんですかね?
それはちょっとサクラのみ知るというか、分からないですけど(笑)。どういうことなんでしょうね。
―芯の中に赤っぽいところと白いところがあるんですよね?
そうですね…
―色の違いが炎の形を作ってますが、曲がって生えていたことに関係あるんですかね?
だいぶ崖っぷちに生えていたので、すごい力がかかってたと思うんです。それが炎のような模様に現れてるのかもしれないですね。
―黄色い色も目を惹きますね。
結構、鮮やかですよね。これでも空気に触れたことで、少し落ち着いてきてるんですよ。今後、乾燥が進めば、もっと落ち着いて淡いピンクになりますよ。
―なるほど。黄色といえば何ですか?
キハダですね。キハダは整腸作用があって、薬の成分になってますよね。
―そうですね。
(この辺から妄想注意)
身を守ってるのかもしれないですね。
―黄色は身を守る(笑)
同じエリアにあるのに、コナラにはムシが入って、こちらには入らない。
―確かに!
ちゃんとした理由があると思うんですが、不思議ですね。
―ヤマザクラは樹皮もいいですよね。
結構分厚くゴツゴツしているので、ちょっとした細工にいい感じです。山仕事のおじさんたちは、ナタのケースに巻きつけたりしてますよ。
■素材データ
サイズ:(板材)全長:2500mm、幅:250mm〜400mm、厚み:38mm。(角材)全長:1500mm、幅:100mm、高さ:100mm
樹種:ヤマザクラ
状態:未乾燥
伐採時期:2024年10月
(編集後記)
「ヤマザクラ 黄色」と検索すると、トップに出てくるのがこのニュースレターの昨年の第一号を飾った「ヤマザクラ〜優しい黄色のグラデーション!」。
ヤマザクラを黄色と言ってるのはもしかしたら弊社だけ?! な、訳はないですが…
本文で触れられなかったですが、角材も色、木目とも素敵です(木田)