2021.03.30
第11回 ツリーハウスにいかがですか? 広葉樹各種”磨き丸太”
深いしわやでこぼこが特徴の細丸太。林業をやっていても、なかなか出会うものではありません。初めて見ました! これは何? マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
各種広葉樹の細い丸太です。針葉樹の磨き丸太を床柱に使ったりしますが、その広葉樹版みたいなものですね。針葉樹の様にまっすぐではないけど、比較的まっすぐな部分の皮を剥いたものです。
こういう丸太は乾燥の過程で収縮して必ず割れてしまうので、背割と言ってあえて切込みを入れることで、それ以上割れないようにしています。
ー木の種類は何ですか?
じつは分からないんです。
なぜかというと、これ譲り受けたものなんです。シデやホオなど、何種類かあるかと思います。
—どなたからいただいたのですか?
ある製材所からで…
檜原村にも昔は製材所がいっぱいあって、そのうちのひとつが店終いしました。
そこの方が持っていたものです。
それを別の製材所さんが譲り受け、そこから、まるごと販売やってるなら扱ってみたらと。
—めぐりめぐって…
だから樹種が不明なんです。
—いつごろの話ですか?
その製材所が閉まったのが5〜6年前。そのときはもうこういう状態だったと。
だから、もう、からからに乾いてますよ。
ー広葉樹のこうした丸太はよくあるんですか?
専門で扱ってるところがあります。
ー初めて見ました。
いろんな表情ありますね。つるつるのも、がさがさのも、でこぼこのも。
—どんなものに使えそうですか?
構造材にはならないけど、見せる柱として使うとか。ツリーハウスなんかも良さそう。
細いのは階段の手すりとか…触るものとしていいかも。手触りがいい。
檜原村は面積の93%が森林。その6割が針葉樹で、われわれもよく使います。でも、残りの4割は広葉樹です。
広葉樹はコナラはじめ、いろんな種類で構成されていて…広葉樹もうまく使えたらと思いますよ。
■素材データ
サイズ:長さ:2000mm〜3200mm、直径:150mm〜200mm
状態:樹皮剥き
材種:広葉樹各種
伐採時期:不明(おそらく2015年ごろ)
重量:20kg〜100kg(材種により異なる)
【取材後記】
触って気持ちの良い材でした。サイズも樹種もいろいろなので、ぜひ見にきて選んでほしいです。叩くと音もいろいろ 笑(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。