2023.07.18
第94回 ピースヒノキ
昨年、2回にわたって紹介した二又ヒノキが製材されて帰ってきています。その形状と独特な木目の流れ…。販売事業部・吉田に聞きました。
―これは前に紹介したことのあるヒノキですね?
そうです。八王子の現場で伐採した木で、初めは樹皮を剥いた根株部分を、次いでこれと同じ二又部分を丸太の状態で紹介してます。
根株:「祝・新春! 太陽の光を浴びて“きらめく”ヒノキ」
丸太:「共に作る案件! 二又ヒノキ丸太、どう使いますか?」
―確かその時、木目が面白そうなので天板にしたいという話をしましたね…
二又のところがどうなってるか気になってたんですが、やはり面白い模様ですよね。
この、二又に沿って流れて行く感じがいいですね…
―結構若い段階から二又になって行く気配がありますね。
ですね、なぜ二又になるんでしょうね(笑)
遺伝子が二又なんですかね?
―それは分からないですけど、やはり何かにぶつかったとか、環境的要因が大きいんじゃないですか…
確かにそうかも。若い時に傷が付くなどしたのが原因で二又になったというのは多そうですね。
―それから、節が二又の片側にだけありますね(写真の左)?
山に生えてた時、こちら側に立木がなくて、空間が空いていたから枝が多かったのかもしれないです。
―なるほど。
この横のグレーもいい色ですよね?
―いいですね。
日焼けしてこの色になってるんですよ。削った面とのコントラストが映えますね。
―確かに…
それから、タイコ(太鼓)といって、2面を削って平面にして、残りの2面は丸太の形状のままという方法で製材してもらってるんです。
それで、その形を活かして、期間限定ショップで商品棚に使ってもらったことがあります。
―そうなんですね。
弊社からレンタルで出して使っていただいて、今、戻ってきてるところです。
ー今後もレンタル可能なんですか?
できますよ。このままの形でもいいし、少し変えてもいいかもしれないですね、ベンチにしてもいいかもしれないですね。
■素材データ
サイズ:全長:2600mm、幅:700mm(二又部分)〜450mm(元)、厚み:190mm
状態:樹皮剥き、乾燥
樹種:ヒノキ
伐採時期:2021年11月
重量:80kg
(取材後記)
ちなみに製材時に切り落とした側もあります。切断面は本文の写真同様、木目が見える板状ですが、その裏面は丸太の形状を残したこんな感じ。サイズはほぼ同じですが、二股部分が薄いのが特徴。こういう持ち方をするとまさにピース(木田)。
■全長:2600mm、幅:700mm、厚み:80mm(二又部分)〜260mm
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。