2024.07.30

第118回 巨大カヤと300年(?!)スギ

お隣・あきる野市で伐採された大きなカヤとスギ。弊社から独立し、それぞれ会社を起こした2人が組んで伐採した現場から出てきた材です。ちょっと特殊な例ですが、丸太はこうやって仕入れることもあるということで…。販売事業部・吉田に聞きました。

―これは何の木ですか?

カヤとスギですね。

―どちらも結構大きいですね。どこに生えてた木なんですか?

これはお隣・あきる野市で伐採された木なんですよ。

―はい。

弊社から独立した森谷君が地元ということで依頼されたのですが、ご覧のようにかなり大きい木で、また道路沿いだったこともあり、クレーンを使って伐採することになりました。
それで、こちらも弊社から独立した佐田君と組んで伐採したというものです。

―なんかいいですね(笑)

そうなんです(笑)
スギ数本とカヤ1本を伐採したということで、弊社でカヤをまるまる1本とスギの丸太とタンコロを購入しました。

実は森谷君たちが伐採するという話は前から聞いていましたし、よく通りかかる道沿いなので作業してるところも横目で見て「やってるな」くらいに思っていたんです。ただ、もう売り先は決まってると思ってたので特に声をかけないでいました。

―ええ、、

が、ちょうど作業の最終日だったようですが、飯塚君(林業事業部)がその現場を見に行ったんです。そこで、森谷君からスギは市場に出すが、タンコロ等が残るけど入り用かと聞かれたそうで…

―はい。

で、飯塚君からその件電話をもらいまして、とりあえず「いる」と回答したんです。ただ、電話を切った後、やはりこれは見に行った方がいいなと思って、すぐ軽トラで現場へ向かい、森谷君と話しました。
見ると大きいカヤもあったので、そちらも購入しました。

―確かにでかいですね。

細い方で直径62cmですよ。太い方は90cm近くあります。
ところで、カヤは何によく使われるか知ってますか?

―何でしょう?

棋や将棋の盤です。

―なるほど…

柾目が最高級とされているんですが、おそらくこれだと取れないんですよ。そういくのはもう少し大きい丸太じゃないと取れないんですよ。でも、少し板目が出て、みたいなのはできますね。

―それいいんじゃないですか?

売れますかね? 作っちゃう??

―いいですね。

ま、いろんな方と相談して製材しようかと思います。

―で、スギですが、、

結構これ、上の方だったと思うんですよ。クレーンで吊りながら伐った部分ですね。

―それにしては太いですね。

60cm超えてますね。
それに年輪、見てください。

―すごい細かいです。

200年超えてますよ。

―元玉はもっとすごかったんでしょうね?

ですね、300年を超えるとも聞きました。市場に出すと話していたので、さすがに「売って」とは言えなかったですね(笑)
市場でも、普通は何本かまとめて1立米(m3)いくらで取引されるんですが、あれは1本いくらの取引になるんじゃないですか。

―色も赤みが強いですね。

そうなんですよ、近いうちに製材しますので、どうなるかはその時に。

■素材データ
サイズ:(カヤ)全長:4300mm、直径:620mm、(スギ・タンコロ)高さ:900mm、直径620mm
樹種:カヤ、スギ
状態:未乾燥
伐採時期:2024年6月

(取材後記)
カヤは匂いが独特でした。クリームのような、バニラのような、、ただ、強烈に刺激的で、そばにいるとクラクラするくらい。蚊などの虫除けに使われたとのことですが、人間にもだいぶ効果ありです。淡黄色の木肌も魅力。スギも含めて製材後が楽しみです(木田)。

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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