2021.10.26

第39回 60cm角! ほぼ東京最大級のスギ角材

木挽き職人の手により、前回と同じスギ4.4mの丸太から挽き出した角材。60cm角は東京最大級のサイズだそうです。
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。

―これは大きい! 少し前に東京最大級の角材というのがありましたが…

ありましたが、それを超えてしまいました。笑
このサイズの角材はほとんどないんじゃないですか。少なくても、チェンソーズ史上はない。

―サイズはどれくらいなんですか?

60cm。60cmの角材ですよ。これまで大きくても40cmでしたので、20cmも更新。

―これも木挽き職人に挽いてもらったそうですね。

そうなんです。前回ご紹介した1枚板と同じ丸太の末口(立木の時上側)だった部分。

―長さ4.4mあった丸太ですね。どう取り分けたんですか?

最初に根元近くで高さ60cmの台座を取りました。次いでその先から2.8mの天板4枚。さらにその先端からこの角材です。

―なぜ角材にしたんですか?

いくらか腐りが入ってたんです。ここ、年輪数えましたが15年目くらいのところに傷があるんです。何かが当たって傷が入ったと思うんですが、そこから腐りが入ったんでしょう。そのあたりからシミが出てるんで、板にしてもどうかなと…。で、角材にしました!

―こういうのもその名残ですか?

そうですね。傷を修復しようとして、中に樹皮ができてるの分かります? 樹皮が内包されてるんですよ。
傷口を埋めよう、埋めようと、木が必死になって…

―どう使いますか?

室内には大きすぎるかもしれないけど、どうだろう…。とにかくインパクトがある。
―たしかに。

でも、室内でもいいかもしれないですね。パソコン机とかできそうです。いま下に桟木を入れてるから10cmくらい上がって高さ70cmくらいあるんですけど、あと10cmくらい上げて使うといいかも。

―乾燥はまだでしたよね?

まだです。こっちのシミが出てる方に背割りを入れて何年か置こうかな〜
気の長い話です。

ー現状で重さ何キロありますか?

ざっくりですけど計算すると、体積が0.5㎥なので500kgくらい。未乾燥のときは水と同じくらいなんですよ。
これが完全に乾いたら、スギは比重0.38くらいだから、190kg前後になります。

■素材データ
サイズ:長さ:1440mm、幅:600mm、高さ:600mm
状態:樹皮剥き、未乾燥
樹種:スギ
伐採時期:2020年12月
重量:推定500kg(乾燥すれば190kg)

(取材後記)
500kgの角材はインパクトありすぎでした。木の状態を見て、木挽きさんと相談しながら1本の丸太を板に挽いたり、角材にしたり。面白い仕事です(木田)。

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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