2024.08.20

第119回 甘そう! バニラクリームの塊(のような)カヤ角材 

前回(※)お伝えしたカヤの続報です。丸太は全部で3本ありましたが、今回紹介するのはその一番上の1本。面白い形状を活かそうと、製材所のハンドルマンと調整しながら挽いてもらった一品です。ただ、お話を進めるにつれまるでバニラクリームのような匂いが…! 販売事業部・吉田に聞きました。

※「巨大カヤと300年(?!)スギ」(7月30日配信)

―これは何の木ですか?

前回紹介したカヤです。3本あった丸太の一番上の部分を製材してもらったものです。
独特の二股が面白い形ですよね。

―確かにそうですね。

初めは板を取ろうという気持ちもあったんですが、別の2本で板を取をるので、これはそのまま形を活かして使おうと決めました。

―なるほど、いいですね。

製材所のハンドルマンと相談しながら、挽いてもらいました。

―ハンドルマン?

はい、製材機を操作する人をそう呼ぶんですよ。

―この二股になってるところが魅力ですね。

そうなんです、ここで幹が二つに分かれていくんですよね。ただ、片方、枯れちゃってます…

―枯れて途中で切れてることで、軽やかさが出てますね。

素晴らしい表現(笑)

―色もいいですね。

クリーム色。匂いと合ってますよね(笑)

ー確かに…。でも、丸太のときほど刺激的な感じはしないです。

え、本当ですか? 結構、きてますよ。

―いや〜、むしろ、うっすらいい匂い。クリームというか、バニラというか…。スプーンで削って、アイスに乗せたくなる感じ(笑)

製材所でも匂いの話をしたんですよ。社長のお父さん、会長さんは「すごくいい匂い」と話すんですが、社長は苦手だとお話しされていました。感じ方は人によるようですね。

―ところでどんな使い方できそうでしょう?

ベンチにどうでしょうかね? 木目も大きく見栄えするので、座っても見て楽しめるかと思ってます。

■素材データ
サイズ:全長:1900mm、幅:590mm〜730mm、厚み:400mm
樹種:カヤ
状態:未乾燥
伐採時期:2024年6月
重量:500kg以上

(取材後記)
五感のうち、視覚と嗅覚を強烈に刺激された結果、もはやバニラクリームの塊にしか見えなくなってきました。触るとトロ〜リ、食べると甘そう〜…(?) ちなみに匂いは、乾燥が進むにつれ薄まっていきます(木田)

この日記を書いた人

木田 正人

木田 正人

1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。

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