2025.02.25
第129回 ボコボコ・シワシワ
村内の製材所で「持ってけ〜」と言われるままに運んできたボコボコ・シワシワの逸品。スタッフの手でいつの間にか綺麗に樹皮を剥かれて…。販売事業部・吉田に聞きました。
―これは何ですか?
なんでしょうね…。
―え、不明ですか?
製材所の社長が「持ってけ〜」と持たせてくれたものなんですよ(笑)
樹皮を剥いたら絶対面白いからと。
―なるほど…。確かにすごいですね。
…という経緯なので何とも言えないですが、剪定を繰り返してることと、樹皮の雰囲気からサルスベリかなと思っています。
―そうなんですね。
民家の庭木だったらしいです。
僕が製材所から軽トラでここに運んできたんですが、置いてるうちに、いつの間にか樹皮が剥かれていました(笑)
―なんと…
冬の時期は定番で出してる針葉樹の枝など、樹皮を剥くものが他にもいっぱいあるので、これは後でいいと思って、ただ置くだけだったんですが、1週間後に来たら…。
最近はヘンなのがあると、もう樹皮を剥くものだと思って、言わなくてもやってくれるんです(笑)
―いいですね。
このゴツゴツのコブのようになった形状を見てくださいよ。枝がいっぱい出てたのを剪定した跡ですが、すごいですね。前にニュースレターで紹介した“シシ神さま”みたいです。
―確かに。
このボコボコ、シワシワ、地球儀の山脈みたいですよね?
―そんな感じ。
月面かも。
―ですね〜。何かちぎって食べられそうな感じもします。ナッツみたい。
確かに…。シワシワは、湯葉みたいにも見えますね。
―色も黄色っぽいですし…。ここまでシワシワなのもなかなかですね。
あまりないと思いますよ。
―でも硬いんですよね。
はい、もろくないですね。
―それに見た目が軽そうなのに、重いですし。
ちなみに立木だった時は、こちら(写真下)が幹で、ボコボコ(写真上)の下部に付いていたんですよ。
※赤マーカーが根元方向。緑マーカー部分でくっついていたのをカット
―そうなんですか。だいぶ変わった形状の木だったんですね。
そうなんです、鍵状というか…
―伐った人も面白いと思って、製材所に持ち込んだんでしょうね。
はい。それが巡り巡って(笑)、うちにやってきたと…
―売れますかね?
売れるでしょう!?
■素材データ
サイズ:(ボコボコ部分)全長:800mm、幅:500mm、高さ:400mm。(幹部分)サイズ:1000mm、直径:180mm
樹種:サルスベリ(おそらく)
状態:未乾燥
重量:共におよそ30kg
(編集後記)
今回の取材の少し前から置いてあるのを見て、「何だ、これ?」と気になっていました。ボコボコ、シワシワが凄すぎる! 本文にも書きましたが、ちぎってかじりたい見た目なのに、硬くて無理という…。社内では「割ってみたい」の声もチラホラ。2025年のヘンテコアワード暫定1位です(木田)
この日記を書いた人
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木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。