2021.05.11
第16回 まるで岩肌! クリの樹皮付き”極厚”板
板というにはあまりに分厚い1枚。樹皮がワイルドないい味を出しています。マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
これ、このあいだの長さ4mのクリの天板と同じ時期に、檜原の小沢で飯塚くんたちが伐って出してくれたクリ木の2mのものです(4/13配信第13号)。
——分厚いですね?
4mのは天板用に挽いたので、造作用か何かに、とりあえず厚めに挽いてもらいました。厚みが12cm、15cm、18cmの3種類あります。
厚いので、乾燥の過程で多少ねじれなどの狂いが出ても、平に修正する余裕があると思います。
——造作用にとのことですが、何に使いますか?
ログハウスの中のテーブルに、このまま使ってもいいかもしれませんね。ベンチとテーブルと、みたいな。
——樹皮ごと使えますか?
皮があるとどうしてもムシが付くんですが、このまま乾燥機に入れるという手がありますね。低温~中温で。
——乾燥機に入れるとムシの問題はなくなりますか?
中温乾燥で60℃くらいになるので仮にムシが潜んでいたとしてもたぶん死にます。
——そのあと入ることはないですか?
おそらくとしか言えないですが、ムシは含水率の高い丸太に入るし、また、菌によって朽ち始める材を好むので、乾燥した材には入りにくいと思います。
——この皮のぐちゃっとした感じ、いいですね。なにか展示台というか、ジオラマ的に使えないですか?
あー、なるほど。たしかにいいですね。ここが岩みたい。クライマーが登ってそう。
この材は分厚いところがポイント。苔もいい味出してます。二股のもあるんですよ。
■素材データ
サイズ:長さ:2000mm、幅:250〜350mm、厚み:120〜180mm
状態:樹皮付き
伐採時期:2020年11月〜2021年1月
重量:60〜100kg
【取材後記】
ニュースレターの取材でこれまで何度か材を手で動かしてますが、これは重かった…。おそらく1番。本文でも触れてますが、ほんとにジオラマ感すごいです。在庫は8枚あるそうです(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。