2021.09.07
第32回 焚き火をもっともっと楽しく!
規格に合わないなどの理由で山に残される林地残材。そういった丸太にチェンソーで切り込みを入れ、作っているのがスウェディッシュトーチ。てっぺん部分に火を付け燃やすことで、光として、熱として、野外の夜を彩ります。
マテリアル販売事業部・伏見に聞きました。
―これはどうやって使うものですか?
真ん中に小さい焚付けを乗せて燃やすんです。そうするとこの木全体が蝋燭のように燃え始めます。
―どういう仕組みなんですか?
横の溝から空気が入るので火が消えないんです。で、最後に溝がなくなるところで自然に火が消える。木でできた蝋燭みたいなものですね。“きこりの蝋燭”という別名もあります。
―つまり、上から下へ燃えていく?
そうですね。
―ちなみに、スウエーデンで使われていたんですか?
おそらくそうなんでしょう。そういう名前です 笑
―燃やすんだから枯れ木でもいいですよね?
もちろん。
枯れ木だと火付きがいいです。逆に生木のあまり乾燥していないのでやると、途中で消えたり、煙がいっぱい出たり…
理想としては乾いた丸太、しかも針葉樹でやったほうがいい。
―なぜ針葉樹がいいんですか?
広葉樹にくらべて火付きがいいので、途中で消えにくいんです。
ただ、針葉樹でもマツでやるとすごくよく燃え上がる反面、火力が強すぎて黒煙が出たり。
だからスギ・ヒノキがいいのかなと…
―スギ・ヒノキはここにはたくさんありますね。
曲がってる“たんころ”でも作れるし、倒木で枯れてるやつでも作れるし…
林地残材の活用という点で、けっこう有望な存在じゃないですかね。
―昔はそれこそ、出荷しない分は自前で薪で使ってたわけで。
そうです。いわゆる材にならないものは燃やして使える。
―どんな場面で使うといいですか?
昨年、野外の音楽ライブの会場で、いくつも点々と置いて使いました。トーチの大きさで火の大きさも変わるので、すごく良かったですね。野外の装飾に合います。
あとは、冬のキャンプ。個人用のストーブみたいなかんじで、みんな足元に一個おいとけばあったかいし…
それに火が安定してれば五徳みたいに使えますね。鍋とかヤカンとか置いて…
■素材データ
・小サイズ:直径150mm〜200mm、高さ:300mm、燃焼時間:1時間前後
・大サイズ:直径200mm〜250mm、高さ:400mm 、燃焼時間:2時間前後
(大サイズは2021年9月7日現在SOLD OUT)
(取材後記)
丸太の使用として今回はスウェディッシュトーチをピックアップしました。同じ燃やすのでも一手間かけることで楽しくなりますよ。
素人撮影・編集ですが、使いかたはこちらの動画もご参考に…
ちなみにスウェディッシュトーチ、上記サイズでオンラインストアでの販売もあります。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。