2022.04.19
第61回 ”シシ神”さま降臨!
現場から“シシ神”さまが届いたという話を聞き、行ってきました。
映画「もののけ姫」のキャラクターで、森を育てるというシシ神。木材の天然乾燥場では明らかに異彩を放っていました…
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
―すごい形ですね。何の木ですか?
ハゼノキ。剪定に剪定を重ねて、こういう形状になったのかなと思います。
―枝の感じが…
“シシ神”さまです 笑
―こうして土が溜まってるのもいいですね…
自分の葉っぱが腐葉土になって行ったんでしょうね。大地になってる 笑
―芽が出てます。
世界最大の樹木であるジャイアントセコイアは地上60mの高さに、こうやって新しい生命が生まれ、新たな植生が広がることがある、と聞いたことがあります。
それと同じことが地上40cmのところで繰り広げられてるんですね!
―使うときもこのまま土が残ってたりしたら面白いです。
そういうのもできたらいですね。ここはここで営みが続いて行くみたいな…
―ところでどこに生えてた木なんですか?
あきる野です。前にお伝えしたヒメシャラと同じ場所なんです。
―これも加藤(林業事業部)が伐ったんですか?
そうです。加藤の一押しなんです。
―というと…
これこれを伐る予定ですが要りますか? と下見に行ってる加藤から連絡があったんです。その中に株立ちして葉っぱがワーって付いてるこの怪しい物体がありまして… 笑
―はい…
これは使い道がないなと思って、いいやっていったら、加藤が「えーっ!」て。
これが一押しなんだそうです。
―いま見ると凄さわかりますが、現場でよくそこまで気づいたもんです。
加藤に聞いてみましょう。
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(ということで、林業事業部・加藤に聞きました)
―この木のどこが良かったですか?
このゴツゴツしたかっこ良さですね。
―たしかに、よく見ると迫力があります。
初めクワノキかなと思ったんです。樹形が似てるなと思って。でも、飯塚さん(林業事業部)からハゼノキだと聞きまして…
―伐ったときどうでした?
匂いが独特でした。
―いまはあまり感じなかったです。どんな木なんですか?
外来種で繁殖力も強いそうです。たしかに現場では、ほかにも何本か生えてました。
―枝がわんさか出てますね。
持ち主さんがご自分でも切ってるようですが、数がすごいです。
―その感じが“シシ神”だということですね?
運ぶときトラックに乗せた姿がまさに!
■素材データ
サイズ:高さ:3200mm、直径:2500mm
状態:樹皮付き、未乾燥
樹種:ハゼノキ
伐採時期:2022年3月
重量:50kg
(取材後記)
自らの葉で腐葉土を作り、自らの内に森を育てるシシ神。こういうのを見ていると、いま我われが生きている世界も、実はこういうところなのかもと思えてきます。
大きすぎて見えてないですが、我われはシシ神の中にいるのかもしれませんね(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。