2022.04.27
第62回 ”動き”がおもしろい! 針葉樹の枝たち
ちょっと長くて太く、曲がりも個性的な針葉樹(ヒノキ、スギ)の枝。何本か並べてみると、それぞれの“動き”が際立って見えます。
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
―枝ですね。
そう、枝です 笑
でも、これ、いままで扱ってきたものに比べて、ちょっと長くて、かつ、太さもあるんですよ。
―たしかに長いです。測ってみましょう。
長さは2.7mありますね。
枝は、通常扱うことが多い70年生くらいの木の場合、長くても2m超えるくらいなんです。
さらにこの太さ。細いので5.5cm、太いので6cm超えてます。枝でこれだけ太いのはあまりないですよ。
―どんな木からこういう大きい枝が取れるんですか?
日当たりが良いところに生えてる木です。
それに加えて近くに大きい木がなかったりすると、枝が伸ばしやすくなるので大きくなりますね。
―日光を求めて、ぐんぐん枝を伸ばすイメージですね。
そんな感じです。
この枝が付いてた木はすごい大きな木で、さらに周りに木があまりない状態でした。
よく“暴れる”というんですが、木自体も枝も、自由奔放に伸びてました。
―ぐいっと曲がってるのも、好きな方に枝を伸ばせたから?
そうです、そうです。
―動きがあっていいですね。
はい、曲がりのところや、二股のところなんか、いいポイントですよね…
―何年生くらいの木だったんですか?
100年くらい。
―おー、すごい。どこの現場で伐ったんですか?
八王子です。
―ボリュームありますね…
パーテーションのように並べて使うと面白いんじゃないかなと思ったりします。
どれも形が違うので、まとめて使うことで、それぞれの個性がより際立つみたいな… 笑
■素材データ
サイズ:全長:2500mm〜2700mm、直径:55mm〜60mm
状態:樹皮剥き、乾燥
樹種:ヒノキ、スギ
伐採時期:2021年10月
重量:5kg弱
(取材後記)
同時に植えた木だったとしても、ちょっとした環境の違いで、木のその後は変わります。たとえば少し盛り上がった場所に植えられたので、スタート時点でほかより高い位置を確保でき、日光を優先的に浴びることができ、その結果早く大きくなった、とか…。その逆もあります。
木はその場から動けないので、枝を曲げたり、伸ばしたりで頑張るんですね(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。