2021.03.02
第7回 枝ぶりの良い広葉樹あります/ケヤキ
“まるごと素材”を在庫する檜原村某所にある倉庫。根株や曲がり材、皮剥き枝などが居並ぶ中に一風変わったものが。倉庫に“森林”感を醸し出しているのが広葉樹の枝。マテリアル販売部・吉田に聞きました。
——いいですね!
ケヤキの枝です。去年檜原村のある個人宅からケヤキの剪定を頼まれまして。その剪定したときの枝で枝ぶりのいいのを2本購入させていただきました。
——ケヤキは街路樹なんかにも多いですけど、ふつう、伐ったあとどうするんですか?
持ち主の意向によります。いま別のところで伐ってるのは細い部分はチップにしてます。
——これはどんなふうに使ったりするんですか?
家の中で猫が登ったりする木にしたいという方がいまして、1本はそちらへ納品しました。キャットウォークですね。2.5mくらいの高さに剪定し直しました。
——大きい木だったんですか?
相当大きかったですよ。ゆうに20mは超えてました。その木の枝の先端部分ですね。
——いい枝ぶりですね。
そう、インテリア、室内のディスプレイ、ショーウインドウなんかに良さそうですね。
最近は木を使ったディスプレイも多いですよね。クリスマスのころは白樺の白っぽい枝を立ててディスプレイしているのを見ました。そんなふうに使えたらおもしろいですね。
——ところでこれはコケですか?
コケの種類だと思いますが、ぽろぽろしますね。この風合い、残すこともできるし、落とすこともできます。
——綺麗な色ですね。
ケヤキ独特の2トーンカラー。白っぽいところと濃いグレーのところとあります。日焼けしたわけではなく、これが自然の風合いです。
■素材データ
サイズ:高さ:3500mm、枝の広がり:1200mm〜1300mm
状態:樹皮付き
伐採時期:2019年
重量:5kg弱
【取材後記】
もう少し先端に近い細い部分が会議室の飾り付けとして使われています。広葉樹らしい細かな枝の広がりが、テーブルに美しい影をつくるそうです!
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。