2022.03.15
第56回 まるでタコ? 力強く根を広げたヒノキ
太い根を四方に張り出したヒノキ。作業道づくりの現場から出てきました。きらめく表面も特徴です。
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
―根の広がりがすごいですね。
そうなんです。2.6mもあるんですよ!
―でかい! 何の木ですか?
ヒノキです。
―社有林のですか?
そう、社有林の。作業道を作るとき伐った木です。
―あまり下には伸びなかったんですね。地盤が固かったんでしょうか?
そうかもしれないです。まんべんなく広がってますね。
―しかも太くて力強いです。
岩盤か何かをグッと掴んでたのかもしれないですね。
―それに形がとてもおもしろい。
伸びた根がくっついて、輪になったり、空洞を作ったりしてます。
―日が当たってきらめいてます。
神々しいです。
―何年生くらいなんでしょう?
80年くらい。社有林の木の中では古い方ですね。
―それほど太い木ではないんですね?
年輪が詰まってるんですね。
―何に使いますか?
この存在だけで十分ですね。このままオブジェとして使うのが良さそうです。
―ところで、このあと乾燥が進むと割れ入りますか?
細かいヒビは入って行きますが、パカっと割れることはないと思いますよ。これまで根株でバカっと割れてしまったのは見たことないです。
■素材データ
サイズ:全長:2000mm、直径(幹):500mm、根の広がり:2600mm
状態:樹皮剥き
樹種:ヒノキ
伐採時期:2021年12月
重量:200kg(乾燥後)
(取材後記)
たしかにタコでした。ぜひ、生で見てみてください! 天気の良い日はざらっとした表面が光を乱反射させ眩しいくらいかも。(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。