2022.04.12
第60回 ドーンと耳付き角材〜キリ
ミツバチの飼育場所整備のために伐ったキリの木。縦・横44cmの角材となって、ただいま乾燥中です。
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
―キリはどういう木なんですか?
柔らかい木ですね、加工しやすいと聞きます。それに、乾けばけっこう軽くなります。
―箪笥や下駄が有名ですね。
そうです…
―なぜ、角材にしたんですか?
大きさを活かしたいと思いまして…
―たしかに大きいですね。
このサイズのキリ材は、この辺ではあまり見かけないですね…
―樹齢はどれくらいなんでしょう?
成長が早い木なので太さの割には若いですが、それでも40年〜50年あります。
―耳付きですね。
普通の正方形の角材を取ろうと思えばもっと小さくなっちゃうんです。でも、大きく取りたかったので、製材所さんに頼んで耳を残しました。
―色もいいですね。
そうなんです。淡い、いい色です。
―どれくらい乾燥させますか?
使い方にもよりますが、天然乾燥なら2年くらい。
―時間がかかりますね。
ええ。でも、ご要望に応じては乾燥炉へ入れてもう少し早く、ということもできますよ。
――――――
(現場で伐採を担当した加藤に聞きました)
―どういう仕事だったんですか?
ミツバチは日当たりが悪いと元気がなくなるそうなんです。それで、場所を明るくしたいので、周囲に生えてる木を伐採したいとお声がけいただきました。
―そこは、どんな木があったんですか?
サクラやちょっと離れたところにはコナラもあったり…。でも、キリが多い場所でしたね。
―今回伐ったのは何本ですか?
高木はキリを2本。そのうち1本は台風で倒れかけていた木です。
―太さはどれくらいあったんですか?
どちらも直径50cmくらい。けっこう大きいし、伐ったからには、何かしら使えればと思いました。
■素材データ
サイズ:全長:4100mm、幅:440mm、高さ:440mm
状態:樹皮付き、未乾燥
樹種:キリ
伐採時期:2022年2月
重量:500kg(現状、乾燥すると推定300kgに)
(取材後記)
キリといえば大きな葉っぱ。夏の炎天下での仕事「下草刈り」では、日除け重宝する木でした。日当たりを好むミツバチとは逆ですね…
豆知識をひとつ。キリの樹皮は燃えにくいそうです。燻るんだとか。焚き火には入れない方がいいですね(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。