2021.02.02
第3回 中空のサワラ
中心部分が空洞化したサワラの木。我われも見たことがない珍しいものです! マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
(倉庫から引き出す)
あっちの黄色い花をバックにやりますか?
——これは大変なものを…。どこにあったんですか?
これも同じ、青梅の子で(第2回でお伝えした台風被害で倒れたスギと同じ青梅市成木の木)。これはサワラで直径50cm超えていたんじゃないかな。ただ、芯は腐ってます。
(注:サワラはスギやヒノキと同じく針葉樹で、ヒノキと似ているのですが、とても柔らかく、耐水性が高いため昔は風呂桶やおひつに使われていました。檜原村の人工林にはサワラが植えられている場所が結構あります。)
——どっちが根元?
たぶん、こっち(写真左)が根元。
挿し木で植えていたらしくて、それの弊害じゃないかなって。栄養は外側から来るから、木としては何とか生きてます。
これも台風で倒れていたのを搬出してもらって、いい板が取れたのでほぼ全部出荷したんだけど、ここだけ芯がないから残っていて。
村の製材所に置いてあったので、もらっていいですか?って聞いたら「全然いいよ」ってもらってきました。
——何に使いますか?
スピーカーにできたらいいなって。どうでしょう? 難しいところですよね。
きっと、おもしろい使い方を考えてくださる方がいらっしゃると思って、ずっと取ってあるんだけど 笑
——たしかに、こういうのを待っていた!という方がいるはず…。
100年は生きてた木だと思いますよ、おそらく。
(ぽんぽん叩く)
いい音! でもあんまり叩くとボコって壊れちゃうかも 笑
(両側からお互い覗く)
あ、顔が見えた。ははは。
——ここまで製材して穴が空いてるってないでしょう。
あまりないんじゃないかな。もしかすると実は結構あるのかもしれないけど、普通は取っておかずに捨てられるでしょう。
——ここまで攻めて…。
ちょっと攻めたね 笑
もう2年近く乾かしています。何かに使えるかなと思って、2年。
そろそろ倉庫へ持って行こうかな。おかしなものがいっぱいある倉庫を作りたくて 笑
見に来た人が「何ですか、これは?」って言ってくれるような。
——何に使うか、みなさんのアイデア次第!
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素材データ
サイズ:幅 約250mm 、奥行き 約2100mm、高さ 約250mm
状態:樹皮剥き
材種:サワラ
伐採時期:2018年秋
重量:推定 約30kg
(編集後記)
お客様に何度か見ていただきましたが、みんな「おっ」となって、笑ってくれます(木田)。