2022.02.08
第51回 ごっつい! ヒマラヤスギ
公園の利用者に長く親しまれていたヒマラヤスギ。2019年の台風で倒れてしまったその木を…
マテリアル販売事業部・吉田に聞きました。
―これは何の木ですか?
ヒマラヤスギです。外来種なんですけど日本にはけっこう多くて、公園や学校なんかによくありますね。
―ヒマラヤスギを扱うのは初めてですか?
そうです。今回初めてです。
香りが独特ですね。ちょっと甘い、ナラとかヤマザクラっぽい…、クリーミーな、不思議な香りがします。
―樹皮がすごい迫力ですね。
そうなんです。ごっついですよね 笑
―ごっついです。
木目も…
―たしかに 笑
ここの節もいいですよね。
風合いがあるというか、ひと目見て、これいいなと思いました!
―どこに生えてた木なんですか?
狭山丘陵の公園に植えられてた木なんです。
3年前の台風で倒れてしまったんですが、公園の管理局の人たちが、せっかくここで育った木だから何かに使えないかと、2mくらいに切って置いてあったんです。
―公園の人が、ですか?
そうです。去年の夏くらいからその木を使ったワークショップを公園の中でできないかという相談をいただいていまして…
それで、ベンチを作るワークショップをやりました。
―どんな様子だったんですか?
参加されたのは、ふだん公園に来てる方たちが多くて、みなさん、そこに立ってたヒマラヤスギだということをご存知で。「知ってます。倒れてしまったんですよね…」と話したり。
―みなさん、ヒマラヤスギに親しんでたんですね。
そうなんです。木は残念ながら倒れてしまったけど、生きていた頃にその木に親しんでいた方々と一緒に加工して、ベンチとしてまた同じ場所で使う。その循環に意味があるんだなと感じましたし、参加したみなさんも共感してくださっていました。
―ベンチはできたんですか?
ワークショップ中に全てはできなかったので、檜原に持ち帰って制作しまして、昨年末に公園に戻しました。
今は公園で使われてますよ。
―この板状に切ったものは?
ベンチをつくるときに切り抜いた部分で、いわゆる端材です。
―どう使えそうですか?
木目が面白いから、このまま使うのがいいかなと思います。
何かにはめ込むと良さそうじゃないですか?
―そうですね。タイルみたいに…
そう、壁とか、床とか、どうですか?
■素材データ
サイズ:幅:450mm〜500mm、高さ:900mm、厚み:25mm前後
樹種:ヒマラヤスギ
状態:樹皮付き、乾燥
伐採時期:2019年10月(台風被害)
重量:5kg
(取材後記)
ワークショップでのベンチづくりはなかなか大変だったようです。詳しくは「森デリバリー」公式インスタグラムでご確認ください! ヒマラヤスギ・シリーズ、3回に分けてお届けしています(木田)。
この日記を書いた人
木田 正人
木田 正人
1966年生まれ。青森県弘前市出身。日本大学農獣医学部卒。雑誌記者など出版界勤務後、「人のため、地球のための仕事」をしたいと思い、林業を志す。東京チェンソーズ設立当初から森林整備と広報を担当。